証言でつづる 定年後のリアル
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島田光夫さん<1>定年の55歳まで勤めた信用金庫が経営破綻
埼玉県の小川町が発祥の3大企業といえば、「小川信用金庫」「しまむら」「ヤオコー」。「しまむら」は、全国にグループあわせて2158店舗を持つ衣料専門店チェーン(2020年2月現在)。「ヤオコー」は、埼…
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和田茂さん<2>悩む暇ないほどスポーツ吹き矢と合唱に夢中
65歳のときに脳梗塞で倒れ、激しい運動は控えるようになった和田茂さんだが、元来、スポーツ好きで、体を動かすことが大好きな性格。それゆえ、68歳で完全リタイアとなっても、家に閉じこもることはない。すぐ…
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和田茂さん<1>65歳で脳梗塞に 大病を患うなら現役中に限る
「大病を患うなら現役中に限ります。会社が、金銭面や精神面を十分にケアしてくれるし、何よりたくさんの人がお見舞いに来てくれます。逆に定年後の大病は大変です。お金がかかるし、不安も募る。お見舞いに来てくれ…
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吉田弘昭さん<2>現役時代の経験がリタイヤ後も役立つ喜び
72歳で幼児教育の教材開発・販売を手掛ける「株式会社メイト」の相談役を退き、完全リタイアした吉田さん。その1年後、「ベトナムの幼稚園を手伝ってくれないか」と声がかかった。 「日本で幼稚園を運営…
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吉田弘昭さん<1>左目失明し転職…事業が年商60億円に成長
吉田さんは日大経済学部を卒業後、自動車部品・産業資材品メーカーの「盟和産業」に就職した。しかし、すぐに人生の重大転機が訪れる。 入社の翌年、知人の交通事故で、助手席に同乗していた吉田さんは大…
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70歳を過ぎての一人暮らしは不安 とくに冬のお風呂が怖い
「お風呂が怖いんです」と、小菅さんは吐露する。 千葉県一の給食業界の老舗「小菅製パン」は、直営店が販売するパンや、イベント企画が度々、テレビや雑誌に取り上げられるほどの有名会社。その3代目社長…
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「寂しいものです」61歳で完全引退した実業家の老後とは
現在、千葉県下の小中学校250校の学校給食をはじめ、首都圏の幼稚園・保育園給食1950カ所、病院給食500カ所を展開する給食業界の老舗「小菅製パン」(従業員150人)。その3代目社長だった小菅さんは…
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斜陽産業の着物専門店にあえて活路求め転職したのはなぜか
大学卒業後、ずっとテレビ制作に関わってきた中村さんが、急性心筋梗塞をきっかけに転職先に選んだのは着物の仕事だった。 ただ、着物業界は長く斜陽業界とされている。きものと宝飾社の「着物市場規模に…
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急性心筋梗塞をきっかけに56歳で異業種への転職を決意した
読者の中には、定年後に自分の店を開きたい、脱サラして店を持ちたいという方もおられるだろう。しかし、その一歩を、なかなか踏み出せないのも現実だ。 中村さんは現在、63歳。テレビ制作会社勤務を経…
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小売業で土日は休めず みんなでやるスポーツに飢えていた
60歳の定年後も再雇用で働き、65歳で完全リタイアした渡辺さんは「いきがい大学」に3年間通った。そこでできた仲間たちとオカリナを演奏する会を立ち上げたり、OBの団体「愛の会」に所属し、ボランティア活…
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65歳で「いきがい大学」に入学…豊かな老後が待っていた
定年後に大学や大学院に入り直したり、社会人講座を熱心に受講する人は少なくない。そこでできた仲間たちとの交流から、老後が豊かになるメリットがある。渡辺さんもそんな一人だ。 「すべては縁に恵まれま…
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80歳を過ぎても居場所があるのはロータリークラブのおかげ
32歳のときに、大手証券会社から実業家に転身した野中さん。 郊外型レストランタイプの居酒屋の失敗で蓄えを吐き出すなど、山あり谷ありの激動の半生だった。常人だと心穏やかではいられない事態に何度…
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株で儲けるも事業失敗…骨を折らずに貯めたお金はなくなる
「事業に失敗して、そこからまた再起したのであれば、話も盛り上がるのでしょうが……。私の場合は、もう70歳を越えていたから、失敗したままリタイアですよ」 こう言って笑う野中さんは、郊外型レストラ…
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32歳で妻実家の家業継いだ 元大手証券マンの山あり谷あり
「“人生は山あり谷あり、そして分かれ道あり”と感じています。誰しも、振り返れば、“ああ、あれが、人生の転機だった、岐路だった”と感じる場面があると思いますが、私の場合は、家内と出会い、結婚したことです…
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定年後の自分の人生をつまらなくしないためには工夫が必要
「定年後、暇を持て余してしまう。家にいると邪魔者扱いされるという話をよく聞きます。私は、そうはなりたくないと思っていました」 70歳で完全リタイアを迎えた鈴木さんはこう語る。 「私の場合…
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人生唯一の挫折 うつ病の苦しさは当事者にしか分からない
「私の人生で挫折と呼べるのは、あの1年間だけですね」と鈴木さんは語る。損保会社で順調なサラリーマン時代を送っていたのに、業界再編の吸収合併の波にのまれ、揚げ句にうつ病を発症してしまったのだ。 「…
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順風満帆だったサラリーマン生活 定年前の吸収合併で激変
「人生は山あり谷あり」――。いい時もあれば、悪い時もあるとはよく言うが、早大を卒業してすぐ損害保険会社に就職した鈴木さんにとっては、とりわけ、その山と谷の高低差が激しかったのではないだろうか。 …
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大病後も人生を楽しむコツは「毎日7人としゃべること」
昨年、80歳で大病を患った小澤さんは、驚異的な回復力を見せたとはいえ、以前のように絵画や畑仕事、ゴルフを楽しむまでの体力は戻らず、それらの楽しみを断念せざるを得なかった。 しかし、小澤さんの…
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初めての大病で長期入院…畑仕事もゴルフもできなくなった
昨年、腎臓を患い、30日間の入院生活を余儀なくされた小澤さんは「今思うと兆候がありました」と語る。 「77~78歳までは、元気にゴルフを楽しめました。ただ、ここ数年は、ボールが飛ばなくなり、歩…
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老後は不動産業へ 絵画や畑作り、語学、ゴルフに全力投球
大手損保の取締役時代に、奥さんを社長に不動産会社を立ち上げた小澤さん。アパートやマンションなどの賃貸収入もあって老後の経済的基盤が安定しているからこそ、60歳で定年退職したあとの生活は充実している。…