腰痛のクスリと正しくつきあう
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薬物治療だけでなく理学療法や食事も大切
これまで、腰痛に使われる医薬品について解説してきましたが、薬物治療はあくまでも痛みを抑える対症療法ですので、それ以外の治療や予防も大切です。 腰痛に対して、薬物治療とともに重要視されているの…
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「痛み」に対して即効性が期待できる3つの漢方薬
腰痛に使われる漢方薬の中でも比較的即効性があるとされる3剤を紹介します。 「苓姜朮甘湯(リョウキョウジュツカントウ)」は、茯苓(ブクリョウ)、乾姜(カンキョウ)、白朮(ビャクジュツ)、甘草(カ…
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女性向けイメージがある「当帰芍薬散」はタイプにより男性にも
腰痛に使われる漢方薬について、今回は「当帰(トウキ)」にスポットを当ててお話しします。 当帰はセリ科の植物で、その根を乾燥した部分が生薬として用いられます。栄養素を全身に巡らせる働きがある「…
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胃腸が弱い人の腰痛には多くの生薬からなる「五積散」が良いケースも
これまで、腰痛に対して用いられる漢方薬をいくつか紹介してきましたが、今回は「五積散(ゴシャクサン)」についてお話しします。 構成生薬は蒼朮(ソウジュツ)、陳皮(チンピ)、当帰(トウキ)、半夏…
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女性特有の症状からくる腰痛に使われる2つの漢方薬 下痢には注意
腰痛に対して使われる漢方薬の中でも、特に婦人科系の疾患に起因する痛みに効果が高いものがあります。その中でも、構成生薬に芒硝(ボウショウ)と大黄(ダイオウ)を含む漢方薬を中心にお話しします。 …
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鎮痛の代表的な漢方「芍薬甘草湯」は筋肉の張りが強い腰痛に使われる
前回に引き続き、腰痛に対して使用される「漢方薬」を紹介します。 今回は一般薬としても広く認知されている「芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)」についてお話しします。 構成生薬は、芍薬…
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高齢者の腰痛では漢方薬の「八味地黄丸」がよく使われる
腰痛に対して用いられる薬の中には「漢方薬」も数多くあります。今回はその中でも比較的使用頻度が高い「八味地黄丸(ハチミジオウガン)」についてお話しします。 八味地黄丸は、地黄(ジオウ)、山茱萸…
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剥がした後も4週間は紫外線に当たるのを避けるべき湿布薬
腰痛を含む筋肉や関節の痛みに対しては、NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)の貼付剤(湿布)が多く使われています。中でも、「ケトプロフェン」(モーラステープなど)は効果が強力で剥がれにくく使用感も…
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痛みを抑える外用薬は手軽だからといって安易な過剰使用は厳禁
腰痛だけでなく、膝の痛みや肩こりなどで外用薬を使っているという方は多いのではないでしょうか。 そうした痛みに対する外用薬は大きく3つに分類されます。①「テープ剤やパップ剤などの貼付薬(いわゆ…
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腰痛治療に血管拡張剤や疼痛治療薬が使われるケースもある
腰痛の原因として考えられる疾患に腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症があります。脊柱管の血管や神経が圧迫を受けることにより痛みやしびれが生じます。特に下肢の痛みが強く、座位(座っている状態)よりも立位(立…
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痛みを強力に抑える「オピオイド」腰痛治療では「非麻薬性」が使われる
腰痛の治療では「オピオイド」と呼ばれる鎮痛薬が使われるケースもあります。オピオイドとは、中枢神経(脳・脊髄)や末梢神経に存在するオピオイド受容体に結合して鎮痛作用を示す物質の総称で、植物由来の天然の…
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筋弛緩剤を使う場合は併用する薬に注意する
腰痛診療ガイドラインでは、治療薬として「筋弛緩剤」が第2選択薬として推奨されています。腰痛では筋肉の緊張が起こって収縮し、さらに痛みを助長しているケースもあるため、その原因である筋緊張を緩和する薬剤…
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アセトアミノフェン 安全性は高いが使い過ぎると肝障害のリスク
前回、腰痛の薬物治療に使われる「NSAIDs」(非ステロイド性抗炎症薬)について詳しくお話ししました。今回は、最近になって腰痛にも多く使用されるようになった解熱鎮痛薬「AAP」(アセトアミノフェン/…
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血液をサラサラにする薬を飲んでいる人は鎮痛剤の使用に注意
腰痛の薬物治療で繁用される消炎鎮痛薬が「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」です。ロキソプロフェンナトリウム(ロキソニンなど)、ジクロフェナクナトリウム(ボルタレンなど)、インドメタシンなどは医…
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薬物治療の第一選択「NSAIDs」は食後に多めの水で服用する
腰痛症は「急性腰痛」「亜急性腰痛」「慢性腰痛」と大きく3つに分類されます。発症からの期間が4週間未満は急性腰痛、4週間以上3カ月未満は亜急性腰痛、3カ月以上は慢性腰痛とされています。一般に急性腰痛症…
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気温が下がる冬は「こわばり」に注意 体を温めると改善する場合も
日本整形外科学会、日本腰痛学会が監修した腰痛診療ガイドラインによると、「腰痛は単一の疾患単位ではなく症状である」とされています。病気の名称ではなく、腰を中心とした痛みや張りといった不快感の総称なので…