五十肩を徹底解剖する
-
「五十肩」とは中高年の「肩が痛い」をひっくるめた総称である
肩の専門外来には「近所の医者で五十肩と言われたが治らない」「五十肩ではなく腱板断裂ではないか」という患者さんが多数訪れます。 患者さんも医者も、誰もが何げなく使う「五十肩」。中高年の代表的な…
-
肩から遠い膝や足に問題が起きて肩関節に影響が出ることも
1カ月に及ぶサッカーW杯もいよいよ終了しました。熱戦の連続で寝不足になった方も多いかと思います。 サッカーは攻撃を主とする選手と守備を主とする選手でチームが構成されます。そして概して強いチー…
-
痛みがすぐにぶり返す肩の痛みには「腸腰筋マッサージ」
いくらマッサージやリハビリをしても痛みがすぐぶり返す「五十肩」「肩凝り」で長く苦労している人たちがいます。 診察やMRI検査でも肩まわりに決め手となる原因が見つからないようなとき、いったん肩…
-
トレーニングしているのに肩が痛い人におすすめのストレッチ
肩が痛み、高く上げられない原因のひとつに、肩後面の柔軟性の低下があります。 試しに右手を顔の前から回し、左の肩甲骨を精いっぱい触ってみます。このとき、右手の届き具合、右肩後方の張りや痛みの度…
-
肩痛改善のために良い姿勢を保って楽に座るコツは「タオル」と「浅く」
「姿勢が悪い」「背中が丸く猫背になっている」と感じている人は多いでしょう。逆に、姿勢には自信があると言い切れる人にお会いする機会はめったにありません。 良い姿勢を保つことは、肩の不調の改善と予…
-
腱板損傷の対策自主トレは、弱い力でリラックスして行うのがコツ
今回は肩腱板損傷の患者さんに指導している簡単な自主トレ方法を取り上げます。 肩回りの筋肉は外側の大きな筋肉と内側の小さな筋肉の2種類があります。 腱板とは内側の小さな筋肉で、これが加…
-
「良い姿勢」を保つには、お尻、お腹、背中の筋力が必要
いきなりですが、実験です。 まず背中を丸めて下を向いた姿勢をとります。猫背でスマホをいじる時の姿勢です。このままバンザイをしてみます。 次に背筋を伸ばし胸と視線が正面を向いた、いわゆ…
-
肩痛対策ストレッチ 伸ばされ突っ張る痛みがあれば効いている証拠
今回は病院のリハビリ室で実際に教えている簡単なストレッチを取り上げます。 実際にやる前に知って欲しいのは、ストレッチには好ましい痛みとそうでない痛みがあるということです。 「伸ばされ突…
-
「うつぶせ習慣」猫背やスマホ肩の人の肩痛対策に1日数分でOK!
最近、うつぶせで寝たことはありますでしょうか。 実は大人になると意識的に行わないかぎり、朝起きてから夜寝るまでの間にうつぶせになることはほとんどなくなります。 子供の頃は毎日の遊び自…
-
お尻を締めてお腹をへこませ胸を開くことが痛み解消の第一歩に
五十肩の原因は「肩」そのものにはないケースが多々あることを、これまで話してきました。 私たち人間は、寝ている時以外、平均5~8キロある頭部を首の上にのせています。これは、体重の約10%を占め…
-
腹筋と背筋で体幹の筋力を向上させれば肩の痛み対策にも
五十肩の原因を考えるとき、肩関節そのものだけでなく、肩甲骨と胸郭からなる肩甲胸郭関節の機能にも着目することが大事とこれまで述べてきました。 ヒトの背骨を脊椎といい、頚椎・胸椎・腰椎の3つの部…
-
心呼吸で胸郭を広げれば肩甲骨の機能が上がり五十肩の痛みにも◎
一見では原因がわからない五十肩には、肩甲骨の機能低下からくるものも少なくないと、前回お話ししました。この肩甲骨の機能について掘り下げてみます。 胸背部の表面にあるあばら骨は、心臓や肺などの重…
-
痛くてもバンザイできるが検査では異常なし…意外な原因
五十肩には、実は「凍結肩」「腱板断裂」「石灰沈着性腱板炎」という、れっきとした名前がある肩の病気が含まれていたと紹介してきました。 凍結肩は水平までにも肩が上がらないひどい可動制限、腱板断裂…
-
PCやスマホをあまり使っていないのに続く肩凝りに要注意
近年、「スマホ巻き肩」という言葉をよく見聞きするようになりました。頭が前に出て背中が丸くなり、肩が前に入り込んでいる状態。いわゆるネコ背の姿勢です。 肩凝りの原因は、筋肉の過剰な緊張、それに…
-
肩凝りは肩や首に原因があるとは限らない 意外な病気かも
「肩凝り」は医学的病名ではありません。しかし日本人に頻度の高い体の悩みとして、世間一般から臨床の現場まで幅広く用いられています。 肩凝りは、症候性肩凝り、心因性肩凝り、そして本態性肩凝りの3つ…
-
整形外科の教科書には「肩凝り」という病名は載っていない
肩凝りは、日本人に頻度が高く、慢性的に悩まされる身体症状ですが、実は整形外科の教科書には「肩凝り」という病名はありません。 日本整形外科学会の報告では、肩凝りを「肩関節部~項部の間、項部、肩…
-
肩の痛みはあるが動きには関係ない…内臓の病気が原因かも
1カ月前から左肩甲部の痛みがある62歳の男性。これまで健康には自信があり、ゴルフやジョギングで体力づくりにも積極的でしたが、30年間の喫煙歴がありました。 近所の整形外科で左肩と首のレントゲ…
-
肩が上がらず戸棚に手を伸ばすのも不自由…病名は頚椎症性筋委縮症
1カ月前から左肩が上がらなくなった73歳の男性。幸いにも痛みはなかったのですが、戸棚に手を伸ばすのも不自由なため、高血圧の治療を受けているかかりつけ医に相談しました。 肩のレントゲンでは、骨…
-
「肩」に問題ありと思っていたら「首」からくる神経痛だった
1週間ほど前から左肩痛がある55歳の男性。最初は五十肩と軽く考えていたのですが、日によっては肩から肘にかけての痛みが出たり、肘から親指、人さし指、中指のしびれを覚えたりします。 心配になり整…
-
「石灰沈着性腱板炎」には消炎鎮痛剤 痛みが強いままなら内視鏡手術
腱板に石灰がたまることで、肩の痛みや運動制限が起こる「石灰沈着性腱板炎」は、レントゲンを撮れば、比較的容易に診断がつきます。 たまった石灰は自然に吸収されることがあり、また、石灰が吸収される…