安井謙二
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安井謙二整形外科医

東京女子医大整形外科で年間3000人超の肩関節疾患の診療と、約1500件の肩関節手術を経験する。現在は山手クリニック(東京・下北沢)など、東京、埼玉、神奈川の複数の医療機関で肩診療を行う。

PCやスマホをあまり使っていないのに続く肩凝りに要注意

公開日: 更新日:

 近年、「スマホ巻き肩」という言葉をよく見聞きするようになりました。頭が前に出て背中が丸くなり、肩が前に入り込んでいる状態。いわゆるネコ背の姿勢です。

 肩凝りの原因は、筋肉の過剰な緊張、それによる血流の停滞、さらに交感神経系の緊張が主になります。

 特別な病気が見当たらない肩凝りでは、筋肉の過剰な緊張を起こす主な理由は姿勢です。

 丸まったネコ背の姿勢、前述のスマホ巻き肩ですと、背中や腹部といった体幹部の筋肉をうまく使うことができません。その結果、頭部や上半身の重みを、首と肩周辺だけで支えるため過剰な緊張を生じ、凝りや張りを覚えるようになります。

 そのまま日常的にスマホを見ていたり、毎日のデスクワークが続くと、不良姿勢が定着し、首や肩周辺の筋肉が緩むことがないまま緊張し続けるため、慢性的な血行不良と疲労を生じます。

 疲労が蓄積すると、首や肩が持続的に不快感や痛みを生じ、交感神経系の活動が優位になります。するとますます筋肉の緊張が増して、血行不良も悪化するという負のスパイラルができあがります。

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