金子勝の「天下の逆襲」
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一過性の“成長戦略”しかない維新の躍進を許したメディアの大罪
統一地方選は前半戦が終わり、投票率が低下する中、自民党が過半数を獲得。その補完勢力である「日本維新の会」が議席を倍増させた。岸田政権に批判的な層や、今の日本社会を変えなければいけないと考える勢力は、…
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岸田政権の空隙を埋める元首相の亡霊 過去最大の新年度予算はまるで戦時予算編成
岸田首相の「アベシンゾウ化」が止まらない。当初、華々しく打ち出した「新しい資本主義」は中身が完全に空っぽで、その空隙を安倍元首相の亡霊が埋めてしまったようである。国民の暮らしを逼迫させるアベノミクス…
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総務省文書で問われるべきは言論弾圧があったか 放置すれば日本経済は致命傷を負いかねない
放送法の政治的公平性の解釈に関わる総務省の内部文書が、野党議員によって暴露された。文書作成当時に総務相だった高市経済安保担当相は「捏造文書」と断言し、「捏造文書でなければ大臣も議員も辞職する」とした…
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子どもよりミサイルの数が上回る「異次元の少子化対策」
岸田首相が年頭にブチ上げた「異次元の少子化対策」は迷走している。国会で「家族関係社会支出は2020年度でGDP比2%を実現した。さらに倍増しようと申し上げている」と答弁したが、松野官房長官が「どこを…
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日銀・植田新総裁の甘い認識…金融緩和で経済を持たせるやり方はもう限界だ
日銀の新総裁に元日銀審議委員の植田和男氏が就任する見込みだ。植田氏はさっそく「黒田総裁の政策は適切だ」「金融緩和の継続が必要」と表明した。ダラダラと時間をかけて緩和路線から“軟着陸”できると考えてい…
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ついに維新の後塵…危機感欠如の立憲民主党は政権奪取の青写真を示せ
岸田内閣の支持率が「危険水域」に沈んだままなのは当然として、野党第1党としてリーダーシップを発揮すべき立憲民主党に対する国民の期待が集まっていない。個別面接方式のため信頼性の高い時事通信の最新の世論…
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台湾や韓国にも抜かれ…亡国のアベノミクスがもたらした「国民」と「国家」の貧困化
いよいよ2023年が始まったが、日本国民も、国自体もどんどん貧しくなっている。 昨年12月の東京都区部の消費者物価指数の上昇率は、前年同月比でついに4%に到達した。消費者の肌感覚では、その倍…
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予測的中「日銀は歴史的敗北を喫する」投機マネーの圧力でカタストロフへ
異次元緩和に拘泥していた日銀が長期金利の上限を0.5%へ引き上げた。黒田総裁は「利上げではない」と言っているが、実質的な金利引き上げであることは疑いようがない。 この連載で9月以降、「日銀は…
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野放図な「防衛費増」に漂う戦争末期の雰囲気 岸田政権はアベスガ政権の“負の遺産”を継承
戦争末期に似た嫌な雰囲気が漂っている。不支持率5割を超える岸田政権が防衛費を段階的に増やし、2027年度に現状の2倍に増額。27年度以降は財源の不足分のうち、1兆円を増税で確保するという。 …
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岸田首相に公選法違反の疑い 野党は具体案を示せ、議会政治を立て直す「プランB」が必要だ
不祥事閣僚を中途半端にかばった末、辞任ドミノに陥っている岸田首相に公選法違反の疑いが浮上している。昨年の衆院選の選挙運動費用収支報告書に宛名などが空白の領収書が大量添付されていたのだ。再発防止を誓う…
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「官僚天下り」解禁で進む日本の“オリガルヒ経済化” 可視化されていない安倍政権の弊害
安倍政権の弊害についていまだにきちんと可視化されていない部分がある。それは、健全な官僚制を破壊し「亡国の官僚」が闊歩するようになったことだ。 民主党政権では官僚の天下りが規制されていた。とこ…
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アベノミクスの亡霊にこの国の資産は食い潰される 「安倍・黒田勘定」で清算を
岸田政権、そして日銀は歴史的敗北に向かっている。ゼロ金利を続ける金融政策は旧日本軍の「インパール作戦」そのものだ。岸田首相、黒田日銀総裁、財務省の神田財務官。3者の頭にあるのは目先の円安阻止だけだ。…
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政府・日銀の「矛盾政策」は英ポンド危機の二の舞にならないか
9月の企業物価指数が前年同月比で9.7%の上昇となった。これで19カ月連続だ。輸入物価指数は同48%増。円安の影響もあって上昇する中で10月の値上げラッシュを迎えている。 輸入物価高を食い止…
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「強い経済を取り戻す」アベノミクスの末路…年内に日本のGDPは世界4位に転落
臨時国会がようやく始まった。岸田政権にとっては6回目の国会だが、菅政権の末期を彷彿とさせている。野党は攻め時だ。 岸田首相ほど信条や矜持がない政治家も珍しい。葬儀委員長を務めた「国葬」の弔辞…
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異常な円安になすすべなし…日銀が「歴史的敗北」に追い込まれる危険性
9月13日、アメリカでCPI(消費者物価指数)ショックが起きた。8月のCPIが市場予想を上回り、8.3%に高止まりしたのだ。これを受けて、ニューヨークダウが1276ドルの大暴落をし、円ドル相場は1ド…
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国を挙げて葬るべきは「元首相」ではなく「黒田日銀」ではないか
安倍元首相の横死を機に噴出した統一教会(現・世界平和統一家庭連合)をめぐる問題の出口が見えない中、国葬に対する世論の反発が強まっている。統一教会と自民党との関わりの本家本元が安倍で、教団票を差配して…
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欺瞞に満ちた参院選 危機が去るのを待つだけ「3代目政治家」岸田首相の無策
「選挙でだまされていたのではないか」──。各種世論調査で、自民党と旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の根深い関係について「説明不足」という声や、安倍元首相の国葬に「反対」の意見が増えている背景は、…
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ひたすら新型コロナウイルスの自壊待ち…非科学大国ニッポンの行方
新型コロナウイルス第7波の国内感染状況は惨憺たるものだ。世界各国のコロナ関連統計を集計している米サイト「worldmeter」によると、人口100万人当たりの新規感染者数は230カ国・地域中ワースト…
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民主主義の破壊「国葬」でアベノミクス批判は封じ込められない
岸田政権は銃撃された安倍元首相の「国葬儀」を9月27日に日本武道館で行うと閣議決定した。全額国費負担、つまり血税で賄うことも決まった。岸田首相は銃撃事件を「民主主義への挑戦」と言うが、国葬は民主主義…
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岸田自民の政策破綻とこの国の行き着く先を、多くの国民が理解していない
結局、参院選は自公与党が勝ち、改憲勢力は衆参両院で3分の2を維持した。大手メディアが本質的な報道を避けたことが要因のひとつだ。この国はいよいよ壊れゆくだろう。 【写真】この記事の関連写真を見る…