「アマゾノミクス」アンドレアス・ワイガンド著、土方奈美訳
著者はアマゾンの元チーフサイエンティスト。現在、グーグルは1日100億回、フェイスブックは10億回検索されるという。
そのデータは蓄積されて、金融機関の融資の可否の判断などビジネスに活用されるが、それだけではない。アメリカでは、性別、誕生日、郵便番号が分かれば国民の87%を特定できる。
〈「いいね!」であなたがわかる〉というアプリを使ってIQ、民族的背景、政治信条、中毒性薬物の使用、性的指向などが予測できるかを調査したら、88%の確率で同性愛者と異性愛者の男性を識別できた。「いいね!」を頻繁にクリックしたり、自分の写真を投稿したりすると、あなたのプライバシーは丸裸にされているかもしれない。ご用心!
(文藝春秋 1800円+税)