忌野清志郎 160万円の自転車オレンジ号盗難事件
その後、03年8月には160万円をかけ、フルオーダーカーボンフレームにカンパニョーロパーツを組み込んだオレンジ号が完成。04年に自転車で転倒、鎖骨骨折の重傷を負うが、自転車熱が冷めることはなかった。
05年9月4日、このオレンジ号が盗まれた。新宿区大久保の知人宅敷地内にワイヤチェーン錠をかけて駐輪していたのだが、夜7時から8時の間にチェーンを切断されて持ち去られてしまったのだ。忌野は盗難届を出し、公式サイトで情報提供を呼びかけ、事件はテレビでも取り上げられた。盗難から3日後の7日午後4時ごろ、新宿1丁目の路上でオレンジ号は無事に発見された。
「報道で見た清志郎さんのものとそっくりの自転車が置いてある」と気づいた通行人が新宿署に通報。清志郎はすぐに新宿署に駆けつけ、愛車であることを確認した。状態は盗まれる前とほとんど変わらず、「また走ることができます! 全国の皆さんのおかげです。本当にありがとうございました」と感謝の意を表した。
同月25日、ハワイの自転車大会「ホノルルセンチュリーライド」に向けて、盗難直後に新オレンジ号を発注していた清志郎は、大会には戻ってきた「相棒」と出場した。