岩崎宏美さんに60曲 故・阿久悠氏が詞に込めた“女ごころ”
昨年、デビュー40周年を迎えた岩崎宏美さん(57)。3月2日には記念コンサート「岩崎宏美 40周年感謝祭 光の軌跡」の東京公演を収録したDVDとブルーレイを同時発売する。そんな岩崎さんが“師匠”と仰ぐのは、作詞家・作家の故・阿久悠氏(享年70)だ。
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私には恩師といえる方が3人います。デビューまで音楽の基礎をミッチリと教えてくださった、歌手で声楽家の松田トシ先生(故人)。デビュー曲「二重唱(デュエット)」をはじめ、「ロマンス」「センチメンタル」など、私の代表曲の数々を作曲して下さった筒美京平先生。そして、9年前に亡くなられた阿久悠先生です。
特に阿久先生は「二重唱」から「シンデレラ・ハネムーン」まで14曲連続、アルバム収録を含めると、全部で60曲もの詞を書いていただきました。
阿久先生の作品は約3000曲あるのだそうですが、60曲も手掛けていただいたのは、たぶん私だけなんじゃないかしら。
それだけではなく、先生はとてもお忙しい方なのに、必ずレコーディングに立ち会ってくださったんです。「このコをどうやって成人させようか……」。それが先生の口癖だったほど目をかけていただいたから、今があると思いますね。