10軒中8軒は空振り…「ポツンと一軒家」の厳しい舞台裏
それでつまらなくなったのが、NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」である。ぶっつけ本番旅を目指しているのだが、鶴瓶を見かけた住民たちはたちまち「いま鶴瓶が来てるよ」とスマホで連絡し合い、通りがかるのを家の前で待っていたり、店や自宅に誘う。リハーサルなしの行き当たりばったりというコンセプトは崩れ、それをリカバリーしようと、今度は鶴瓶が素人をいじりすぎて、いよいよわざとらしい印象になってしまっている。
「ポツン――」も最近は、「そろそろ、うちにも来るんじゃないかと話してたところだよ」なんて言われるようになっているから、心配である。
「うちの村にも一軒家があるよ」という「情報提供」は引きも切らないそうだが、自分たちで探すという制作方針は変えないという。山に分け入るスタッフたちが難渋するのは、突然現れるイノシシとシカ、ヤマヒルと毒ムシだそうだ。
こういう番組、応援したくなるね。
(コラムニスト・海原かみな)