NHK朝ドラ「なつぞら」には華麗な実在モデルがいる!
NHK連続テレビ小説は「まんぷく」「わろてんか」「あさが来た」「花子とアン」など、実在の女性の活躍をドラマ化したものが多いが、放送中の「なつぞら」もモデルがいる。広瀬すずが演じるアニメーター奥原なつは、数々の名作アニメを手掛けた奥山玲子だ。
戦災孤児で、北海道の酪農一家に育てられたという前半部分は創作だが、奥山は仙台で生まれ、東北大教育学部に進学したものの教師になる気はなく、在学中に上京して、ドラマでは東洋動画となっている東映動画(現在の東映アニメーション)に入社する。
とにかく絵がうまく早いとたちまち評判になり、日本初のオールカラー劇場用アニメ映画「白蛇伝」(ドラマでは「白蛇姫」)の製作に加わり、その後も「火垂るの墓」「長靴をはいた猫」などの映画、「狼少年ケン」「魔法使いサリー」「母をたずねて三千里」などのテレビ番組で原画や作画監督を担当した。
東映動画の同僚のアニメーター小田部羊一と結婚し、東京デザイナー学院の講師なども務め、2007年に亡くなった。小田部は「なつぞら」で、アニメーション時代考証を担当している。