かつての海賊版天国は爆買い天国となり、今や「作る国」に

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■コロナ禍でも興業収入は記録更新

 興収もケタ違いで、中国内だけで46・88億元(およそ744億円)。これはなんと、18年における北米興収年間1位の「ブラックパンサー」の記録(約724億円)を上回る。

「ペガサス/飛馳人生」は、そうした春節シーズンの激戦では3番手で、「流転の地球」に比べれば目立たない映画だが、それでも日本円にして約300億円もの興収をたたき出した。日本なら歴代トップの「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」でなんとか対抗できる数字で、いかに中国市場の勢いが猛烈かがわかる。

「ペガサス/飛馳人生」はラリーの元中国チャンピオンという異色の経歴を持つハン・ハン監督得意のカーレース映画で、本格的なラリーシーンが売り物。いうまでもなく、カーアクションはハリウッドの十八番だが、中国映画としてそこに真っ向勝負を挑み、批評面でも興収でも一定以上の結果を出したことが重要だ。それは「中国政府が外国映画を排除しているから仕方なく見る」のではなく、あえて国産映画を選んでも満足できる作品があるという意味だからだ。

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