西野は年商8億円 芸能人「オンラインサロン」錬金術の実態
キングコングの西野亮廣(40)が30日に吉本興業を退社した際、話題になったのが「オンラインサロン」の存在。会費だけで年間8億円の収入が見込めるだけでなく、「西野の個展設営を手伝う権利」や映画「えんとつ町のプペル」の台本とチケットを売りつけるといった集金活動がオンラインサロンを中心に展開されているというのだ。
■会員が何をしたいかわからない“意識高い系”
「最近はYouTubeからオンラインサロンに誘導するのがマネタイズの定番。イベントなどで面倒な人手も賄えます」(IT関係者)という。オリエンタルラジオの中田敦彦(38)がYouTubeで「吉本興業卒業会見」という番組を制作した際、記者役などエキストラをつとめたのも中田のオンラインサロン会員だった。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「ネットワークビジネスや教祖と信者の関係と非常に似ている」としてこう言う。
「ファンクラブ+情報が得られることがオンラインサロンのメリット。発信者は常に“価値ある情報”や“優越感”を提供し続けなければならないハードさはありますが、一度、人集めに成功すれば上昇スパイラルを描きます。会員は、何かしたいけど何をしたいかわからない“意識高い系”ファンなので、ボランティアも自ら志願し、搾取されていることに気づかない。運営側からすれば、コストをかけずに丸儲けできるシステムともいえます。ネット上で交流ができたり、一見、対等に見えますが、有名人は自分で学習してマネタイズしている人、サロン会員はただ払うだけの人。“教祖と信者の関係”と変わりません」