韓国リメーク作品はヒットしにくい?「かのきれ」「ボイス2」苦戦から見えるもの

公開日: 更新日:

■「共感できるリアルさ」求める日本人

 ただ、どちらかというと日本人は「共感できるリアルさ」を好む傾向がある。たとえ設定に「ドラマらしい架空感」があったとしても、そこに登場する人間たちの気持ちに共感さえすれば、その「架空感」はプラスに作用する。現在放送中の「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(TBS系)がまさにそれで、ドラマで登場する「ERカー」と救命救急チーム「MER」は架空にもかかわらず、実際に人の命と向き合う人のリアルな姿を描くために必要な演出として欠かせない要素となり、共感を呼んでいる。

 もうひとつ、韓国ドラマのオリジナルは「長尺」で作られている点も日本のドラマと大きく異なる。1話当たり1~2時間の長尺で、しかも週2回放送されるため話数も16~20話が基本となる。時には50話近く制作されるドラマもある。それを日本でリメークする場合は、話数と時間が限られているため大量にシーンを削らなくてはならず、「過程」の描写が物足りなくなり、どうしても登場人物たちの気持ちが視聴者に伝わりにくくなる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    大山悠輔逃し赤っ恥の巨人にOB評論家《良かった》 FA争奪戦まず1敗も…フラれたからこその大幸運

  3. 3

    パワハラ騒動で楽天退団 安楽智大の去就どうなる? 兄貴分・田中将大の自由契約で話題沸騰中

  4. 4

    過去最低視聴率は免れそうだが…NHK大河「光る君へ」はどこが失敗だったのか?

  5. 5

    田中将大獲得に及び腰なのは《復活うんぬん以前の問題》…“外野”がフォローするほど現場との温度差浮き彫り

  1. 6

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 7

    巨人が“大山資金”で怒濤の上積み…FA石川柊太争奪戦で5球団「3年6億円」横一線の均衡破る

  3. 8

    《次の朝ドラの方が楽しみ》朝ドラ「あんぱん」の豪華キャストで「おむすび」ますます苦境に…

  4. 9

    フジテレビ『ザ・ノンフィクション』で注目された50代男性の裏話と結婚できる中高年の境界線 

  5. 10

    石破政権を直撃!岩屋毅外相につきまとう「100万円」疑惑…米国発カジノ汚職で再燃