著者のコラム一覧
荒木経惟写真家

1940年、東京生まれ。千葉大工学部卒。電通を経て、72年にフリーの写真家となる。国内外で多数の個展を開催。2008年、オーストリア政府から最高位の「科学・芸術勲章」を叙勲。写真集・著作は550冊以上。近著に傘寿記念の書籍「荒木経惟、写真に生きる。荒木経惟、写真に生きる。 (撮影・野村佐紀子)

<61>工事中の壁に写真が…虚と実、こういうのにすごく惹かれるんだ

公開日: 更新日:


『今年』は6×7、中判(のカメラ)で撮ったんだけど、中判のカメラって、不自由でいいんだよ。ピント合わせたり、フィルム交換したり、所作が大変なの。でも、そういうのっていいんだよね。写真って、撮ってる「とき」だからさ。ワクワクしたり、脈が早くなるし。そういうのって、いいじゃない。

 電通を辞めて、退職金でアサヒペンタックス6×7買って、三脚かついで歩いて撮った『東京は、秋』(1984年刊写真集)ね。東京を歩いて撮ったその頃から、なんにも変わらないんだよ。今は“クルマド”だけどね(荒木の造語のひとつで、自動車の車窓から街を撮影すること)。

■根本的に覗きたい!ってことなんだね

 結局は出会いなんだね。街の中に入り込むっていうことね。ただ歩くだけ、写真を撮りに行くっていうんじゃなくてさ。ファインダーをパッて覗くと見えるんだよ。完全に覗きだから(笑)。そんで覗いたら、パッて撮る。だから、根本的に覗きたい!ってことなんだねぇ、ハハハ(笑)。

(構成=内田真由美)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  2. 2

    柔道ウルフ・アロン「誤審」「不可解判定」「AI審判」「やらせ疑惑」をとことん語る

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 5

    吉永小百合(10)「15歳年上のバツイチと、よく一緒になりましたね」会員限定記事

  1. 6

    「建築界のノーベル賞」受賞の権威が大阪万博をバッサリ!“350億円リング”「犯罪だと思う」

  2. 7

    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    柔道ウルフ・アロンが“弟分”斉藤立を語る「仏リネール選手はタツルに持たれることを恐れていた」

  5. 10

    石川佳純の争奪戦からフジテレビが脱落情報!五輪キャスター起用でアドバンテージあるはずが…