「ペンギン池落下騒動」も炎上続いたが…なぜ“不寛容な社会”がエスカレートしていくのか
もちろん「ペンギン池落下」は批判されてしかるべきで、吉野家で紅ショウガを直食い、迷惑動画をアップして逮捕された大阪市の男2人のように、罪は罪で償うべきだろう。が、“寿司ペロ”騒動しかり、炎上の火ダネになった当事者が“白旗”を掲げてもなお執拗に叩き続け、追い詰めようとする不寛容さは、むしろエスカレートしているように思える。ネット上でもしばしば《もう許してやれよ》なんて議論になったりする。
明大講師の関修氏(心理学)は、「不寛容な人たちにはいくつか共通点がある」とこう続ける。
「ひとつは自分の原理原則にこだわりが強い。さらに物事を多面的に見られない、などです。今のSNS時代は即断即決を求められがち。情報が猛スピードで次々と流れていくので、その場ですぐに《いいね!》かどうかを決めないといけない。それでは、物事には裏も表もあると深く考える習慣が身につきません。一面的にしか見られなくなる。だから気に食わないことがあると、情状酌量もせずに即《ノー》と結論づけてしまうのでしょう。加えて心に余裕がないことも、不寛容さに拍車をかけていると思いますね」