北陸の揺れどう見る? 南海トラフ巨大地震の現実味、警鐘を鳴らしていた専門家に改めて聞く
日本列島付近では「北米プレート」「ユーラシアプレート」「太平洋プレート」「フィリピン海プレート」と4枚のプレートが相接している。それらの境界が、日本海溝、相模トラフ、南海トラフとなっている。
■伊豆やフィリピンの火山噴火は前兆?
いま、特に懸念されているのが、南海トラフ大地震だ。
「フィリピン海プレートの北にユーラシアプレートがあり、両プレートが接する海底の溝が南海トラフです。太平洋プレートの動きによって、能登半島地震が起きたように、動きが活発な太平洋プレートがフィリピン海プレートを押し、ユーラシアプレートと衝突することで、境界の南海トラフで巨大地震が起きてもおかしくありません。昨年秋から、伊豆や小笠原の火山が噴火し、フィリピンやインドネシアでも噴火や大きな地震が多発していますが、南海トラフ地震の前兆の可能性があります」(高橋学氏)
政府の地震調査研究本部によると、M8~M9クラスの地震が30年以内に発生する確率は70~80%。「昭和東南海地震及び昭和南海地震が起きてから70年ほど経過しており、南海トラフにおける次の大地震発生の可能性が高まってきています」としている。
南海トラフ地震が発生した場合、関東から九州までの太平洋側で甚大な被害が発生すると想定されている。元日の北陸の揺れは、列島全体への警鐘なのか。