フランスの小さな町の墓地が太陽光発電所に大変身!市長の“一石三鳥”アイデアが話題に
フランス西部ロワール川河畔の小さな町、サン=ジョアシャンの共同墓地は海抜0㍍に位置するため、雨で冠水しやすいことが問題になっていた。しかしラファエル・サラウン市長(49)がその問題を鮮やかに解決し、注目を集めている。
市長が提案したのは、墓地を覆うように透明な太陽光発電パネルを設置すること。これによって冠水を防ぎ、さらにパネルで受け止めた雨水をタンクに貯蔵し、夏の乾燥期に墓地やスポーツ複合施設の周囲の芝生などへの散水に利用する。そしてパネルで発電した電力を住民でシェアするという一石三鳥のアイデアだ。
このプロジェクトに市民の97%が賛成。昨年11月にパネル設置が始まり、この夏には完成する予定だ。
完成後は、約100世帯分の電力供給が可能になる見込み。市民は電力をシェアするために5ユーロを負担する。
さらにこのプロジェクトを担当する電力会社が各家庭の電気使用量をデータ化し、消費量に応じた節電効果を最適化するアルゴリズムを開発。民家もスーパーマーケットや美容院など商業施設も全てが同じ比率で、太陽光発電の恩恵を受けられる仕組みだという。
このプロジェクトは環境省から支援を受けており、再生可能エネルギーの普及と環境問題への取り組みとして注目されているそうだ。