立ち食いそば店の60代“深夜ワンオペ”は命がけ…敬遠されるのも無理はない

公開日: 更新日:

 近藤氏はそう言って深々と頭を下げた。

 ただ、深夜はワンオペ、つまりスタッフ1人だけの勤務となる。当然ながら、さまざまな事態が持ち上がる。たとえば酔っぱらいが「味がまずい」とクレームをつけるケース。

 時には客が食後に眠ってしまう。その場合「お客さん、起きてください」と注意するのはいいが、怒鳴ってはいけない。あくまでも耳元でささやく程度にとどめる。客の肩をゆするなど体に触れる行為は厳禁だ。

「警備会社に連絡し、警備員に来てもらいます。出動した警備員がお客さまを店外に移動してくれるので安心です」

 客が鍵をかけたままトイレで熟睡することもあるそうだ。

 時給は昼間は1300円だが、深夜は割り増しで1625円に跳ね上がる。午前3時から45分間休憩が取れ、その間に店の料理を食べていい。

「ワンオペなので、外の看板を消し、店を一時閉店にして休憩します。何を食べてもかまいません。そばとカレーのセットでもいいし、かつ丼のセットもいい。お腹が減ってたら大盛りを食べてください。すべて無料です」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…