ドミノ・ピザで不適切動画流出…アルバイトは今や企業リスク、人材難の中の当世求人事情

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 兵庫県尼崎市のドミノ・ピザで、鼻の穴に入れた指を生地にこすりつける動画を巡って、不適切行為を行ったアルバイト従業員が「面白半分だった。とても後悔している」と殊勝な態度を見せているという。後悔先に立たずというが、今やアルバイトは企業にとってリスクにもなる。

■悪ふざけ動画はなぜ繰り返されるのか?

 店舗の営業停止を余儀なくされたドミノ・ピザは、不適切動画を拡散させたアルバイト従業員に対し法的手段も検討中だという。

 何度も繰り返されてきたアルバイト従業員による悪ふざけ。企業はそのたびに対応に苦慮してきた歴史がある。昨年は、スシローやくら寿司で「客」による不適切動画が大問題となったが、スシローは最終的に醤油さしをなめた少年への刑事告訴を取り下げた。一方、くら寿司で威力業務妨害の罪に問われた21歳被告は、名前も新聞に載った上、有罪判決まで受けている。

 このように動画を流しても何の得もないように思うが、「アルバイト」による悪ふざけ動画もほぼ5年周期で繰り返されている。

 人の記憶が薄れるせいもあるのか、前回の大きな“ブーム”は2019年。「大戸屋」のアルバイト3人が配膳トレーで下半身を隠す悪ふざけをし、大戸屋の売り上げは1割ほど落ち込んでしまった。

 もっとも、こうした不祥事が繰り返されるたびにアルバイト人材のモラル低下ばかりを嘆いてもしようがない。人事ジャーナリストの溝上憲文氏は「アルバイト時給を上げることも解決策のひとつ」と話す。安い報酬ではそれなりの働き方になってしまうし、またコストカットで深夜に正社員を置かず、アルバイトのみでオペレーションさせる企業側も問題だというのだ。お目付け役がいなければ、不適切行為もやり放題となる。

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