日本の外食が世界最強と言われるワケ インバウンドで長蛇の列、海外展開も好調で完全復活
コロナ禍で打撃を受けた外食チェーンが復活を遂げている。すき家、はま寿司などを展開するゼンショーHDやサイゼリヤ、鳥貴族HDなどの上場企業は業績が大幅に回復。2ケタ、3ケタ%増益の会社も見られる。
コロナが明け生活が通常モードに戻り、インバウンド(訪日客)の復活で外国人が殺到している。
「渋谷や新宿、浅草などの繁華街や観光地にある一部のチェーン店には長蛇の列ができていますが、並んでいるほとんどが外国人です。それもマクドナルドやケンタッキーではなく、一蘭や一風堂、CoCo壱番屋など日本発の飲食店に人気が集中しているのが特徴です」(消費経済アナリスト・渡辺広明氏)
実際、SNSには〈浅草の牛かつ屋、ものすごい行列〉〈一蘭、外国人ばっかり〉といった声が散見される。昨今のインバウンドの主流は個人旅行で、観光情報はガイドブックではなくインスタグラムなどのSNSで得ることが多いという。
「インフレによる相次ぐ値上げで日本人にとって高くなったチェーン店も、外国人にとっては円安効果でまだまだ格安です。今のところアルバイトの時給は上がっても、社員の給料にまでは波及していないところが多いですが、このまま好業績が続けば、多くの従業員が報われるのではないでしょうか」(渡辺広明氏)