介護保険証も紙廃止→マイナ一本化へ厚労省方針…業界から案の定あがった「時期尚早」の声

公開日: 更新日:

 介護保険証が廃止されれば、介護現場では混乱が予測される。一般社団法人「全国介護事業者連盟」の斉藤正行理事長はこう話す。

「まず、マイナカードを取得してもらうのが大変です。介護サービスの利用者には、認知症の方や、身寄りがなく周囲のサポートが受けられない方など、さまざまな人がいます。そうした人たちには、マイナ関係の手続きは負担が大きい。現場のトラブルも予想され、マイナに一本化するのは時期尚早ではないかと」

 セキュリティー上の懸念もある。東京都高齢者福祉施設協議会の田中雅英会長はこう言う。

「保険証の保管が大変になるという問題があります。介護施設は利用者の介護保険証を預かるケースが多い。現行の介護保険証でも保管には神経を使いますが、個人情報が詰まったマイナカードと介護保険証では、紛失した際の責任が全く異なります。預ける利用者にとっても、預かる事業者にとっても、心理的な負担は大きくなるでしょう」

 国民の命にかかわることだけに、強引に事を進めるのはいただけない。前出の斉藤理事長は言う。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景