巨大地震を抑えた伝承が残る「要石」が全国に点在 新パワースポットとして注目の神社は?
地表部分の形は、鹿島神社の要石が凹型、香取神社は凸型をしており、地震を引き起こすと言い伝えられている大ナマズの頭を鹿島が、尻尾を香取の要石が押さえて地震を抑えていると言い伝えられているのだが、いまだ正確な大きさはわからないという。この二つの石は地下でつながっているといわれている。
このように古くから鹿島神宮と香取神宮は、武神としても崇敬されるかたわら、双方の「要石」にまつわる伝説や神聖なパワーが言い伝えられ、お詣りに訪れる人々が絶えず、地震を防ぐための祈願が行われるようになった。
実は、東日本大震災の際、激しい揺れにより旧鳥居は倒壊。幸いにもそばに参拝者はいなくて、人身、家屋への被害はなかった。これも地震の神様たるゆえんかもしれない。その後境内にある杉の木で木製の立派な鳥居が再建されたのだ。
関西にも地震を防ぐ霊石として信仰されている「要石」がある。三重県伊賀市の大村神社に祀られている。1854年7月9日に発生した安政伊賀上野大地震の時、近畿エリアのこの地区だけが大災難から逃れたのは、大地を揺れ動かす大ナマズをこの要石がしっかりと抑えたおかげだといわれているのだ。現在も地震の神様として全国から参拝客が訪れ、毎年9月1日の防災の日には地震除災祈願大祭が行われる。