天気が景気をおかしくする? 観測史上で最も暑い2023年…“寒暖”混在で小売店から悲鳴

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 現実には、それが通用しなくなりつつあります。欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は先週、2023年は観測史上で最も暖かい年になると指摘しました。1~11月の世界の平均気温は1850~1900年の平均を1.46度上回ったといいます。2016年の同期間より0.13度高く、史上最も暖かい年。コペルニクスは、「温室効果ガスの濃度が上昇し続ける限り、気温は上昇し、熱波や干ばつの影響は大きくなる」としています。

 実際、今年はアジアや北米、欧州、アフリカは熱波に見舞われ、カナダやギリシャ、ハワイのマウイ島などで大規模な山火事が相次ぎました。インドやパキスタン、イタリアは洪水。異常気象に振り回された23年といえそうです。

 来年も異常気象、地球温暖化は続くでしょう。凍土融解に伴うメタンガスの大量発生、海水温度上昇に伴う豪雨やスーパー台風は避けられず、その結果、食料不足はますます深刻化します。

 天気情報などを手掛けるウェザーニューズなどには追い風かもしれませんが、“天気が景気を左右する”事態は激しさを増していくといえそうです。

(IMSアセットマネジメント代表・清水秀和)

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