新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

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 高騰が続く今年の新米価格。やはり、あまりにも高すぎて消費者のコメ離れが進んでいるのか。ついに業界トップからも、苦しい現状を訴える声が聞かれるようになった。

 コメ卸最大手・神明ホールディングスの藤尾益雄社長が4日付の朝日新聞で「新米の販売に急ブレーキがかかっている。全く動かないと言ってもいい」と現状を語った。そのうえで、取引先のスーパーで「一番売れているのが、米国からの輸入米で、次が備蓄米」と、いびつな状況を明かしたのだ。

 2日にデジタル版で事前配信された記事では、さらに踏み込み、米価が「どこかで暴落するのではないか」とまで言及。その時期についても「(価格が)上がるときも下がるときも、年明けが多い。その次は決算期の3月だ」と示したのだ。

「大手ほどコメ価格に関する発言は慎重になります。神明の社長がコメ余りで米価が暴落する可能性にまで言及するのだから、それだけ事態は深刻ということ。実際、新米の売れ行きが非常に悪いのは事実です」(大手コメ卸売関係者)

 4日、日刊ゲンダイ記者が都内のスーパーを訪れると、秋田県産あきたこまちが5キロ5300円(税込み)で店頭に並んでいた。とても手に取りやすい価格とは言い難いだけに、消費者が新米を手に取らなくなるのもうなずける。

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