選手団712人で4億円は五輪以上 アジア大会派遣費水膨れ

公開日: 更新日:

 つぎ込む費用は五輪をも上回っている。19日に開幕するアジア大会(韓国・仁川)のことだ。

 今大会の日本選手団はメダル獲得数の目標を前回10年の中国・広州大会に匹敵する50個前後とし、五輪で実施する全28競技でのメダル量産を目指している。「五輪競技はできれば韓国に金メダル数で勝ちたい」とは高田裕司総監督だ。

 アジア大会の選手派遣費用はバカにならない。02年の韓国・釜山大会が約2億6000万円。06年ドーハ(カタール)は長距離の移動経費がかさみ5億3000万円。720人の選手を派遣した広州大会は、派遣費用が約4億円に達した。今大会には712人を派遣する予定で、費用は前回と同様に4億円近くに達する見込みだ。

 同じアジアの中国で行われた08年北京五輪は570人を送り、派遣費用は2億4500万円。アジア大会で実施されるのは36競技。五輪よりも競技数が多いとはいえ、日本オリンピック委員会(JOC)は五輪に比べてレベルが低いアジア大会に国民の血税を使い過ぎではないのか。

「五輪の正式競技の強化を優先するのであれば、費用対効果も考慮してアジア大会に派遣する競技は絞るべきでしょう。マイナー種目に多数の選手を送るのではなく、五輪でのメダル獲得が有力視される競技に振り分けた方が得策です。東京五輪を6年後に控えているだけに、次回大会(開催地未定)への参加は五輪競技に限定するなど、思い切った改革も必要でしょう」(スポーツライター・高野祐太氏)

 今後、アジア大会の派遣選手は選考基準や選考方法も含めて再考すべきだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭