東京五輪 35人目理事はJOC竹田会長の“お友達”だった
「高橋さんは竹田さんを<カズ、カズ>と呼んで可愛がり、神楽坂や六本木の高級料亭で豪遊していました。竹田さんがJOCの会長に就任したのも、ボランティアだった会長職が有給(月額130万円)になったのも、高橋さんのプッシュがあればこそ。当時、竹田家は借金問題や家庭問題を抱えていましたから」
こう言うのは「高橋さん」をよく知る関係者。高橋さんとは元電通専務で2020年東京五輪の35人目の理事に就任した高橋治之氏(70)。竹田さんとは竹田恒和JOC会長(66)だ。その頃、高橋氏が「しょうがねえだろう、(竹田が)困ってるんだから」と話しているのを聞いた人もいる。
2人は慶大の先輩後輩の関係。高橋氏は電通でサッカーW杯やオリンピックなどのスポーツビジネスで辣腕を振るった広告マン。06年W杯ドイツ大会前には朝日新聞の「W杯の黒衣たち」で取り上げられたこともある。
■強い影響力
竹田会長は馬術で2度五輪に出場。アマスポーツ団体の要職を務めた。
「押しの強さ、はったりの利かせ方、国際スポーツビジネス界での顔の広さ、国際競技団体トップとの人脈…どれをとっても高橋さんにかなう人は日本にいません。日本スポーツ界への発言力も強い。人事でも何でも高橋さんに言われたら反対できません」とは氏をよく知るスポーツライターだ。