中継は日本人選手ばかり…NHKは大リーグの醍醐味伝えない
今年も大リーグのレギュラーシーズンは、最後の最後までもつれた。
最終戦だった28日(日本時間29日)、ア・リーグはようやく中地区優勝チーム(タイガース)と、ワイルドカードゲーム(優勝以外の勝率上位2チーム)に進むチーム(ロイヤルズとアスレチックス)が決まった。
当初は両リーグそれぞれ地区優勝の3チームに、ワイルドカード(優勝を逃した中の最高勝率チーム)1チームを加えた4チームがプレーオフに進んでいたが、一昨年からワイルドカードゲームを導入。優勝の3チーム以外の勝率上位2チームが、地区シリーズ進出をかけて1試合行うよう、システムを変更した。つまり両リーグ15球団中5球団がプレーオフに進めるようになったわけだ。
「プレーオフ進出の間口が広がったことで、各チームにはこれまで以上にチャンスが出てきました。プレーオフ進出をかけて選手が目の色を変えていることが、大混戦につながったのです」(スポーツライター・友成那智氏)
シーズン終盤になると、毎年のように驚異的な勝率を残してプレーオフに進むチームがある。今季は8、9月、エンゼルスとカージナルスの追い込みが目立った。「プレーオフに向けてチームに一体感が出てくる。それを味わいたくてここまでやってきた」とは、今季限りで引退するヤンキースのジーター(40)。ファンがハラハラ、ドキドキするような試合展開、スーパープレーは、メジャー独自のシステムと「チームの一体感」から生まれる。