2度目スライドの田中将 今季の“スロー調整”にどう影響?
過去2年の田中は、シーズン途中の離脱や息切れがあった。今季のスロー調整は過去の反省を踏まえて、シーズンを通じてローテーションを守るためとみられる。
ヤンキースに限ったことではないが、メジャーでは地区優勝、ポストシーズン進出争いが熾烈になる終盤戦での活躍が評価される傾向にある。シーズン序盤に不調でも、7月の球宴以降に別人のような働きを見せる選手が少なくないのはそのためだ。
ワールドシリーズ制覇を義務付けられたヤンキースでは、なおさらその傾向が強い。かつてのエース、クレメンスやペティットらも、レギュラーシーズン後半戦からポストシーズンにかけてグングン調子を上げていった。
エースの位置付けである田中は、終盤戦を見据えて余力を残そうというわけだが、歴代の大投手のような働きは期待し難い。右肘に爆弾を抱えているからだけでなく、戦力面の問題もある。
ヤンキースは昨オフ、170キロ守護神チャップマン(前レッズ)をトレードで獲得したものの、30球団で唯一、FA補強をしなかった。