「超変革」が足かせ “猫の目“虎打線に他球団は願ったり
貧打に悩む阪神がまたも打順を替えた。
15日のDeNA戦、金本監督は今季初めて大和を3番に起用するニューオーダーを組んだ。打順変更はこれで4月8日から29試合連続。全41試合で31通り目となった。
しかし、その成果はあまり見られなかった。6番の鳥谷が本塁打を含む2安打3打点と結果を残すなど計5得点を挙げたものの、安打はわずか5本。14三振を喫するなど、淡泊な攻撃が目立ち、引き分けに終わった。
今季のチーム打率はリーグ5位の.241。この日を含めた最近5試合は1試合平均で2.2点にとどまっている。指揮官は前日の試合後、「猫の目打線」となっている現状に、「このメンバーで固定しようがない。固定しろという方が間違っている。(俊介ら)中堅選手にも仕事をしてもらわないといけない」と嘆いていたが、ライバル球団はこれを大歓迎している。セ球団のコーチがこう言う。
■「こちらとしては与しやすい」
「阪神の日替わり打線は、昔のオリックスの仰木監督、ロッテのバレンタイン監督のように対戦投手に合わせた作戦というよりも、選手の調子の良し悪しに左右される『苦肉の策』。打順がコロコロ替われば選手も落ち着いて野球ができないし、打順による個々の役割も関係なくなる。そりゃ、つながりを欠く。作戦面でも、ここでバントされたら嫌だなという場面でも強攻する。積極的に仕掛けてくるといえば聞こえはいいが、こっちからすれば助かった、というケースが多い。それは犠打数(15)、三振数(329)がリーグワーストという数字にも表れている。強く振れ! という監督の方針が個々の打撃を粗くさせている印象。こちらとしては与しやすくなるよね」