絶対的な存在感 39歳福留なくして金本阪神「超変革」なし
勝つには勝ったが、課題も浮き彫りになった。
阪神は5日の中日戦を1-0で勝利。先発のメッセンジャーが7回無失点と好投するなど投手が踏ん張り、大和が決勝本塁打を放って接戦を制した一方で、「金本チルドレン」の北條が得点圏の打席で2度凡退するなど、打線は5安打8残塁と振るわなかった。
この日は、4日の試合中に古傷の左太もも裏を痛めて途中交代した福留が欠場した。今季、4番として打率.337をマークしているこの39歳のベテランの存在感がいかに大きいかは数字が物語っている。
福留は左太もも裏の故障により、この日を含め10試合でスタメンを外れているが、先発出場時(24試合)は12勝10敗2分けで平均得点は4.58点であるのに対し、それ以外は5勝5敗で3.7点。福留がベンチスタートとなった4月15日からの中日3連戦では3連敗を喫し、金本監督も「福留一人が出ないのは大きい」と嘆いた。「超変革」というスローガンを掲げ、若手を積極的に起用している金本監督だが、古傷を抱える福留を登録抹消せず、一軍に置き続けるのは、それだけ存在感の大きさを肌で感じているからだろう。