4試合連続完封ならず 菅野の投球を城之内氏はどう見たか
実際、2点を先制された初回は、投じた21球のうち真っすぐは6球。追加点を奪われた三回も、20球を投げて直球はたったの3球だった。
そういえば、米国と戦った先のWBC準決勝を前に、菅野は侍ジャパンの権藤博投手コーチからこんなアドバイスを受けている。
「真っすぐで押せ。スライダーには頼るな。内角にグイグイいけ」
これが奏功して菅野は米国の強力打線を6回3安打1失点。試合後、権藤コーチは「この投球が今季、おまえが目指すべき方向だ」と言ったそうだが、裏を返せば、変化球に頼るときの菅野は危ない、ということだ。
菅野の伯父でもある巨人の原辰徳前監督が、繰り返し「ストレートを磨け」「テクニック、小技に頼るな」「力投派、速球派を目指せ」と言っていたのも、そんな傾向を懸念してのことだった。
■「四球はOKという割り切りが大事」
菅野が挑んだ「4試合連続完封」を65年に達成した、「エースのジョー」こと巨人OBの城之内邦雄氏はどう見たか。