G桜井が先発初勝利 “史上最低ドラ1”返上は生真面目の賜物
「三軍戦で東大相手に6回11安打7失点と大炎上。これで就任1年目だった高橋由伸監督の構想から早々に外れたともっぱらです。結局このまま1年目を終えると、1年目としては異例の年俸300万円ダウンを突きつけられた。さらに、たった1年で背番号が21から36に変更。昨季は二軍で4勝したのに、一軍に一度も呼ばれず、『史上最低のドラ1』などと陰口を叩かれることもありました」
それでも生真面目な男は腐らなかった。昨秋、就任した宮本投手総合コーチが出した「投手全員球速3キロアップ」の指令を忠実に守った。あるコーチは今春のキャンプで「桜井の球は明らかに速くなった」と驚いていた。
「オフには2年連続でエース菅野のハワイ自主トレに同行。昨年から『安定したフォーム』と『力強い球』の2つを意識してトレーニングを行うようにしているそうです。ウエートなどでパワーがアップし、球速が150キロを超えるようになったのも、『菅野塾』でやってきたことが、2年越しで実を結んできたからです」(チーム関係者)
最近13試合で先発投手に白星がついたのは山口の1度だけ。先発陣が危機的状況の中、桜井が周囲を見返すチャンスは今後もありそうだ。