著者のコラム一覧
六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

キング・カズ編<中>のぼせ上って“ツーショット”撮らず後悔

公開日: 更新日:

 J1の最年長出場記録を大幅に塗り替えた横浜FCの三浦知良はニックネームの通り、所属していた東京V、京都、神戸でも「キング」だった。試合後に記者が待ち構えている取材エリアのミックスゾーンに姿を現すのは、いつも最後。にも関わらず、マスコミ各社はカズのコメントを取ろうと誰も場所を離れない。試合に勝とうが負けようが、ゴールしたかどうかに関係なく、カズのコメントは必要不可欠。もはや試合を超越した存在とも言える。

■キングと試合会場で会話することは不可能

 キングゆえに試合会場でカズと個人的に話をすることは、まず不可能だ。カズといつ会話を交わしたのか、思い起こすと6年前にさかのぼる。2014年6月13日、ブラジルW杯の取材でサンパウロに滞在していた時のことだ。日本代表のキャンプ地であるイトゥーから前日に移動し、グアルーリョス空港8時40分発の飛行機で日本の初戦が行われるレシフェへ移動した。

 当時のサムライブルーは、就任直後の2011年にアジア杯で優勝したザッケローニ監督の総決算として期待を集めていた。しかし、その反面、キャプテンの長谷部とエースの本田が、ケガの回復途上にあって本大会に間に合うかどうか、不安視されていた。サンパウロからレシフェまでの距離は約2111キロ。時間にして3時間弱のフライトだ。安定飛行に入り、シートベルトの着脱アナウンスが流れてしばらくすると、前方から鍛えられた体躯の男性が歩いてきた。「まさか」と思ったが、それがカズだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇