リハビリ
-
「攻めのリハビリ」を実践するために“いい医者連携”が必要なのはなぜか
「攻めのリハビリ医療」を進めるには、リハビリ医が患者さんの全身を管理することが欠かせません。それぞれの患者さんに対し、現在の症状を生じさせている病態を把握したうえ、回復期病院に入院する理由となった原疾患はもちろん、全身のどこかにほかの...
-
運動器疾患と廃用症候群を予防するためにはどんな対策が必要なのか
リハビリ医が「攻めのリハビリ」を実践するには、患者さんの全身管理を行う能力が欠かせません。中でも、再発を予防する医療に関する知識と対応力が求められます。 前回お話ししたように、回復期リハビリ病棟には、脳血管疾患、運動器疾患、...
-
リハビリ医にとって絶対に欠かせない能力はなにか?
リハビリ医が「攻めのリハビリ医療」を進めるには、患者の全身管理を行う能力が必須です。特に高齢者の全身管理に関する知識が必要で、すべての病気に対して集中治療室治療と手術以外は対応できる力が求められます。回復期リハビリ病院で患者を担当し...
-
自立した高齢者を介護状態にさせないために何が必要なのか?
われわれ医療者は、急性期医療、回復期リハビリ医療、慢性期医療を行います。慢性期医療の多くは介護ケアになります。つまり、病気やケガで後遺障害が残ると介護状態になり、医療保険と介護保険で一生、国から支援してもらえるということです。病気や...
-
「高齢化社会に最も影響を与えるリーダー」に選出され何を思ったか
驚くことが起こるものです。エイジング・アジアというシンガポール経済連盟の団体から、「高齢化社会に最も影響を与えるリーダー」のアジアトップ10に選出され、5月初旬にシンガポールで表彰されたのです。 そのため、5月6日から10日...
-
脳梗塞で失語症となった医師が2カ月で復職できた要因はなんだったのか
脳梗塞で失語症が残った50代の男性医師、Cさんのお話の続きです。治療後のCさんは、言語療法や理学療法などのリハビリと自主訓練を続け、発症から13日目にリハビリ病院へ転院しました。しかし、転院先の病院で新型コロナ感染症を発症してしまい...
-
失語症からの回復を目指す医師はどんなリハビリに取り組んだのか
脳梗塞による失語症の障害が残ってしまった50代の男性医師Cさんが取り組んだリハビリと、本人が感じたことについて、さらに詳しくお話しします。 発症から3日目、SCU(脳卒中集中治療室)での生活も3日目となり、やっとリハビリ治療...
-
医者が脳梗塞で失語症に…どんなリハビリで回復できるのか?
50代の男性医師、Cさんのお話です。 ある朝、起床してから、母親に贈るための“母の日カード”にメッセージを書こうとしました。しかし、「母の日おめでとうございます」と書くつもりが、文字がまったく浮かんできません。「母」の単語が...
-
重症の脳出血で高次脳機能障害や失語症が残っても復職できるのか
以前、当院でリハビリ治療に取り組んだAさん(男性・当時39歳)のお話の続きです。 Aさんは重症の「脳出血」によって右半身が完全麻痺となり、体の動作は全介助の状態でした。そこから当院で6カ月のリハビリ治療に取り組んだ結果、右半...
-
脳出血が重症で半身が完全麻痺でも本当に回復できるのか?
かつて、当院でリハビリ治療に取り組んだAさん(男性・当時39歳)のお話です。彼は身長175センチ、体重98キロの肥満体形で、高血圧もずっと放置していました。仕事はシステムエンジニア(SE)で、職場までは電車通勤。独身で両親と同居して...
-
能力を高めるためのリハビリ医療で「FIM」をどのように使うのか
「機能障害」や「能力障害」の回復の指標として使われるのが「FIM(機能的自立度評価法=している能力の指標)」と「BI(バーセルインデックス=できる能力の指標)」です。前回に続き、リハビリ治療におけるFIMの使い方について詳しく解説しま...
-
脳卒中の後遺症で低下した「機能」や「能力」はどのように向上するのか?
脳卒中や脳外傷などで後遺症が出た時、「元通りに回復したい」と思うのは当然の気持ちです。 ただ、そうした病気やケガで大きな脳損傷が生じた場合、必ず後遺症が残り「機能障害」が起こってしまいます。麻痺で手足が動かない、手足がしびれ...
-
障害を負った時にどんな「制度」や「給付」が使えるのか?
リハビリの目的は、病気やケガによって何らかの機能や能力に障害が生じた患者さんに対し、歩行や日常生活動作と作業といった機能と能力を回復させ、「在宅生活や仕事への復帰を目指す」ことにあります。とりわけ18歳から65歳未満の方は、障害を負...
-
力量あるリハビリ医は「排泄障害」をどのように改善させるのか
以前、お話ししたように、“人間力”を回復させるための正しいリハビリを受けられる回復期病院を選ぶ際は、「力量のある主治医が在籍してるかどうか」が重要なポイントになります。 リハビリ主治医の力量によって患者さんの回復度合いは大き...
-
脳画像の診断は脳卒中だけでなくすべての患者にとって大切
以前、機能と能力を回復させる攻めのリハビリでは、「脳の画像診断」が重要だとお話ししました。脳卒中などで脳に損傷がある場合、適切なリハビリ計画を立てるには、脳の画像から「どこまで回復するのか」「どんな障害が残ってしまうのか」といったこ...
-
退院後に自宅で続けるリハビリはどんなものが有効なのか?
回復期病院や介護老人保健施設(老健)で攻めのリハビリを受け、回復して退院された患者さんは、自宅でもリハビリを毎日の習慣として続けることが大切です。 まず、意識して取り組んで欲しいのは、筋力と体力が落ちないようにすることです。...
-
「老健」のリハビリでより回復するための方法はあるのか?
認知症や生活習慣病などを抱える慢性期の高齢者が回復のための本格的なリハビリを受けられる施設は「介護老人保健施設」(老健)しかありません。ただし、ほとんどの老健は、単に入所期間にあたる3カ月の生活支援を受ける、いわゆる“お預かり老健”...
-
「慢性期」の3つの段階に応じたリハビリはどんなものなのか
現在の日本の医療体制では、認知症や脳卒中後遺症などの障害を抱えている慢性期に回復するための“攻めのリハビリ”を受けたい場合、「介護老人保健施設(老健)」が唯一の選択肢であるとお話ししました。ただ、一般的な老健は、単に3カ月間の生活支...
-
慢性期で本格的なリハビリ訓練を入所で行える施設はあるのか
現在の日本の医療体制では、病院は大きく3つのカテゴリーに分けられています。 病気やケガの治療をする「急性期病院」、治療後に在宅復帰や社会復帰ができるように回復させるリハビリを行う「回復期病院」、認知症や生活習慣病などの慢性疾患に対し...
-
評価や実績の高い回復期病院を判断するための指標はある?
より良い回復期病院を見極めるポイントについて、ここ5回にわたってお話ししてきました。病気やケガの治療後に適切なリハビリを受けるためには重要なポイントですから、あらためて簡単に整理しておきます。 まず、①「自宅から近い(それほ...
-
力量あるリハビリ医は高齢者の「骨折」にどんな対応をするのか
適切なリハビリを受けて“人間力”を取り戻すためには、より良い回復期病院を選ぶ必要があります。そのポイントのひとつとして「主治医の力量」が重要だとこれまでお話ししてきました。 急性期病院で脳卒中や心臓病といった病気の治療を受け...
-
リハビリ主治医に適切な「栄養管理」が求められるのはどうしてか
適切なリハビリを受けるため、より良い回復期病院を選ぶためのポイントのひとつが「リハビリ主治医の力量」です。 リハビリを開始しても、想定していた回復の度合いまで上がってこない場合、原因を見極めて修正する必要があります。主治医に...
-
リハビリ主治医の力量として「投薬管理」が重要なのはなぜか
より良い回復期病院を見極めるポイントとして、「リハビリ主治医の力量」が重要だとお話ししました。そのひとつとして、「患者さんが飲んでいる薬のコントロールを適切に行えるか」が挙げられます。睡眠障害や痛み、覚醒障害などがあってリハビリがう...
-
回復期病院を選ぶ際に「主治医の力量」が重要なのはなぜか
より良い回復期病院を見極めるためには「力量のあるリハビリ主治医が在籍しているかどうか」が重要なポイントになります。主治医には、患者さんの病態を診て、リハビリでどこまで回復できるのかを予測し、目標に到達させる力量が求められます。リハビ...
-
より良い「回復期病院」の見極め方はあるのか?
急性期病院で病気やケガの手術、治療を受け、状態が落ち着いた段階で、障害が残っている場合は、少しリハビリが始まっていても、本格的なリハビリを受けるため「回復期病院」に転院することになります。これまでお話ししたように、患者さんに「もっと...
-
「急性期病院」のリハビリはどんなことが行われるのか?
現在の日本の医療体制では、病院は大きく「急性期」「回復期」「慢性期」に分けられています。病気やケガで手術などの治療を行うのが急性期病院、病状が落ち着いた段階で障害が残った場合にリハビリを行い、再発予防を確立するのが回復期病院、退院後...
-
全身が硬直して動かせない患者のリハビリはどんな方法で行われるのか
これまでお話ししてきたように、脳疾患の治療はうまくいき、脳画像もそこまで深刻な状態ではないのに、寝たきりになってしまう患者さんがいます。その場合、原因は前回取り上げた廃用症候群だけではなく、脳内ホルモン(神経伝達物質)の分泌のバラン...
-
「廃用症候群」は適切なリハビリでどこまで回復するのか?
手術はきちんと成功して病気は回復している。脳の画像にも大きな問題は見当たらない……。本来であれば元気になるはずなのに、それでも寝たきりの状態が続いている患者さんが当院にやってくるケースは少なくありません。ほとんどの場合、原因は「廃用...
-
「全身管理」を行えるリハビリ医が欠かせないのはなぜか?
適切なリハビリにより、病気やケガによって失った機能と能力をできる限り取り戻すためには、良質な回復期リハビリ病院を選ぶことが大切です。そのポイントのひとつが、「全身管理」を行えるリハビリ主治医がいるかどうかです。 回復期リハビ...
-
攻めのリハビリで「脳の画像診断」が重要なのはどうしてか
脳卒中などが原因で脳に損傷があり、機能と能力を失っている患者さんのリハビリでは、「脳の画像診断」がとても重要です。 患者さんが来院された際、まず初めに脳の画像を見て損傷の面積や場所や腫れ具合を確認し、病態と後遺障害の評価を行...