日本経済一歩先の真相
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デフレは続く 停止した成長エンジンを引き継ぐ令和経済
1999年4月の連載開始から20年。長年にわたって続けてきた当欄も今回、平成という時代が間もなく終わるタイミングで筆をおくことにした。 平成の時代は始まりとともに、バブルがはじけた。「バブル…
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ゼロサムのプラマイゼロを連想させる新元号「令和」の響き
あと半月で平成の時代が終わる。平成をその文字から見れば「平らに成る」と読める。典拠となった中国古典「書経」の「地平天成」と、同じく「史記」の「内平外成」はともに、世の中が平穏に治まるとの意味が込めら…
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直接対話を求めたら…“飛んで火に入る”安倍政権の対北外交
「次は私自身が金正恩委員長と向き合わなければならない」――。安倍首相は最近、北朝鮮問題を問われるたびに、そう繰り返している。従来の制裁一本やりだった対北外交の高いハードルを下げ、対話路線に転換したよう…
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グローバル化への反動が生んだ世界で頻発する隣国間紛争
隣国同士の紛争が世界レベルで目立ってきた。インドとパキスタンの国境対立が再びエスカレート。領有権を巡って係争中のカシミール地方で軍事的緊張が高まっている。両国はともに核保有国だ。最悪の事態を避けるた…
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“協調”と“共和”の精神が失われ 人類滅亡戦争の幕が開く
世界情勢がますます不安定になってきている。第2次大戦が終わってから、70年余り。協調と共和の精神で世界秩序を築き、守られてきたが、ここにきて一気に綻び始めた。 極東で最大の懸念となっているの…
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バラマキ駆使で政権が胸張る「戦後最長」ヨチヨチ景気回復
誰も実感がわかない。安倍政権が先月29日に公表した1月の月例経済報告で2012年12月から始まった「景気回復」の期間が74カ月となり、「戦後最長になった可能性がある」と判断した。 戦後最長と…
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安倍政権は国の信頼を損ねる腐敗役人の実態をさらけ出せ
厚労省が「毎月勤労統計」の調査を長年ゴマカしていた問題は、とにかく許しがたい。全数調査のルールを勝手に抽出調査にゆがめ、不正を15年間も容認。おかげで雇用保険や労災保険などで延べ2000万を超す人々…
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“協調と共生”の終焉 危うさしか感じない平成の次なる時代
平成最後の正月である。果たして平成とは、いかなる時代であったか。昭和には大きな戦争があり、復興、高度成長期を経て、この国の経済は繁栄し、平成を迎えた。その始まりと同時に、いきなりバブルがはじけ、途端…
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2019の干支は「己亥」 1強政治を「解消し筋通す」年に
間もなく平成最後の正月を迎える。来年の5月初日には、皇位継承の儀礼が営まれる。 安倍首相はその儀式に総理大臣として列席することを夢見て、長期政権の座に居座っているのだろう。それはそれで結構だ…
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ポイント還元と言われても…高齢者に配慮ゼロの増税対策
来年度予算案の大臣折衝により、来年10月の消費税率10%への引き上げに伴う経済対策が固まった。増税前の駆け込み需要と反動減を防ぐため、2兆円もの税金を投じるわけだが、効果のほどには疑問符が付く。 …
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欧州はバラバラ総崩れ 戦後の枠組みを潰す「分断と抗争」
燃料税引き上げに端を発したフランスの抗議デモが収まらない。マクロン政権は「黄色いベスト運動」の拡大を受け、燃料税増税を棚上げしたが、抗議デモは沈静化するどころか、一段とエスカレート。一部のデモ隊は暴…
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南北朝鮮外交で成果上げてこそ「外交のアベ」ではないのか
「外交のアベ」と呼ばれ、昭恵夫人とお手々つないで海外を飛び回る安倍首相だが、アルゼンチンG20ではそれなりの成果を上げたようだ。 トランプ大統領と習近平国家主席、米中両首脳と個別に会談。貿易戦…
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ゴーン逮捕の元凶は高度成長期からの日産のガバナンス欠如
電撃逮捕から10日を経ても、メディアはカルロス・ゴーン容疑者の話題で持ちきりだ。日産を食い物にした悪事はずいぶんと報じられているが、今回の事件の根本的な問題は、日本を代表する大企業である日産のガバナ…
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揺れ動く世界情勢下にお手々つないで外遊三昧のお気楽首相
間もなく師走だが、世界は非常に揺れ動いている。パプアニューギニアで開かれたAPECの首脳会議は、米中両国が通商政策を巡って批判合戦を繰り広げ、首脳宣言の採択断念に追い込まれた。採択断念は、1993年…
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歴史は繰り返す 「分断か共生か」の対立が招く3度目の大戦
「古い悪魔が再度目覚めつつある」――。第1次大戦終結100年の記念式典で、マクロン仏大統領が、“ヤンキー・ヒトラー”を痛烈に批判した。 「米国第一」主義を掲げるトランプ米大統領も参列する中、マク…
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深まる孤立化…「分断」と「抗争」の時代に入った日韓関係
世界は「分断」と「抗争」の時代に踏み込んだようだ。第2次大戦後は、米・英・仏の連合国側を中心に「協調」と「共生」を基本理念に掲げ、世界を形作ってきた。ついには人・モノ・金が国境を越えて行き交うグロー…
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再び禍根も 奴隷同然の扱いで外国人雇用を拡大させるのか
安倍首相が平和友好条約締結40周年の節目に、日本の首相として7年ぶりに中国を訪問した。 習近平国家主席から歓迎されたかと思えば、すぐさま来日したインドのモディ首相を山梨の別荘に招待。このとこ…
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覇権争い拡大の危うい世界情勢 見えない日本の生き抜き方
世界情勢は非常に怪しい雲行きである。戦後の東西冷戦による長い対立の時代が1989年、ブッシュ米大統領とソ連のゴルバチョフ書記長とのマルタ会談で、ようやく終焉。間もなくソ連が崩壊し、90年代以降はグロ…
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少子高齢の"国難"深める首相に消費税率アップの資格なし
安倍首相が改めて来年10月に消費税率を10%に引き上げることを表明した。消費税率引き上げは法律であらかじめ決まっていたとはいえ、「この時期になぜ」という疑問は残る。 どうやら、今まで2度も消…
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半分が2期連続赤字 地銀を追い込む黒田総裁は即刻辞任を
1年前まで「地銀の優等生」と持ち上げていた金融庁が、スルガ銀行に対し、厳しい処分に踏み切った。審査書類の改ざんが横行していたシェアハウスを含む投資用不動産融資について、新規融資を対象に6カ月間の業務…