二極化・格差社会の真相
-
「新しい封建制」とも呼ぶべき階級社会
1人暮らしの世帯が激増している。2050年には国内合計5260万7000世帯の44.3%、東京都に限ると792万8000世帯の54.1%、つまり過半数がそうなる見込みなのだという。 国立社会…
-
今や日米軍事同盟のほうが北朝鮮とロシアより「一体化」している
先月23日から全国各地で展開されていた日米共同統合演習「キーン・ソード(鋭い剣)25」が、1日に終了した。1986年以来、2年に1度の頻度で重ねられてきた実動訓練だが、自衛隊3万3000人、米軍1万…
-
闇バイトや尊厳死…新自由主義という狂気の蔓延
小泉純一郎政権以来の構造改革を貫く「新自由主義」の狂気は凄まじい。本場英国の社会理論学者デヴィッド・ハーヴェイが、自著「新自由主義 その歴史的展開と現在」(渡辺治監訳、作品社、2007年)で、弱肉強…
-
世の中の風景は企業のためにあるのか
JRを神田駅で下車したのは久しぶりだ。ホームには口内洗浄剤のCMメロディーがひっきりなしに鳴り響いている。東西南北の改札口もまた、いちいち入浴剤やら防虫スプレーやらの商品名がかぶせられていたりして。…
-
「虎に翼」で鼻につく歴史上書きの上から目線
再びNHKの朝ドラ「虎に翼」を取り上げる。最近またぞろ大新聞のヨイショが目立つ。大絶賛のうちに最終回、なんて予定調和は悲しすぎるので、もう一度書いておく。 まず白状しよう。前々回の本欄で撤退…
-
年末調整廃止を唱えた私が河野太郎氏に賛成しない理由
自民党総裁選で河野太郎デジタル相が打ち出した「年末調整廃止論」が話題だ。いわゆるサラリーマン税制のうち、雇用主が給与や賞与から所得税の概算額を天引きする源泉徴収制度を残しつつ、正確な税額との差額を精…
-
NHK朝ドラ「虎に翼」は史実と違う展開になってきた
ちょっとやり過ぎだと思う。少なくとも私は、こんな形で“矯正”されたくないので、もう見ない。NHKの朝ドラ「虎に翼」のことである。 故・三淵嘉子氏(1914~84年)がモデルの一代記。日本初の…
-
SNSが言論統制になってはかなわない
人々の「言葉」に対する関心が高まっている。フワちゃんの一件も、「夏場の男性の体臭が」とポストして契約を解かれた女子アナも、仲間内だけならどうってこともない話なのに、よってたかっていじめられまくる図は…
-
日本の米国植民地化が抜き差しならなくなってきた
28日は、いずれ最悪の記念日として後世に記録されることになるのではないか。東京都内でまず午前中に日米韓3カ国の防衛相が、軍事情報の共有や共同訓練を制度化する覚書に署名した。 午後には日米外務…
-
「食料安全保障」関連法は農家置き去りの戦時立法だ
先月5日に施行された改正食料・農業・農村基本法の基本理念は、「食料安全保障」だ。来春にも政府は目標達成に向けた具体的な基本計画を策定するとしている。 考え方自体はまっとうだと思う。なぜって国…
-
政府と巨大資本によって人権が格付けされている
現代とは「民主主義」が一方的に再編成されつつある時代なのだと思う。何のために? というのはさておいて、たとえば5月末に可決・成立した改正マイナンバー法だ。 2013年の制定以来、“改正”のた…
-
地方自治法改正案が成立すれば…ヒトラー独裁を招いたスキームがなぜ今?
憲法の「無意味化」に歯止めがかからない。安倍政権下で特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認、共謀罪の新設等々、岸田政権でも安保3文書による専守防衛の放棄、セキュリティークリアランス制度創設……と続い…
-
ベンチそのものが減る一方…ならば、地べたに座って抵抗しよう
ここ数年、仕事で外出するたび、ひどく疲れる。齢のせいばかりでもない。ロハで休憩可の、たとえばベンチが、極端に減ってしまったためである。 ベンチと言えば、よく話題になるのが「排除ベンチ」。真ん…
-
リベラル派が持ち出す同性婚の解釈改憲
同性婚の法制化に向けた流れが加速している。主要メディアのキャンペーンは凄まじい。これを柱とする立憲民主党の「婚姻平等法案」もにわかに注目度が高まってきた。 朝日新聞の世論調査では「賛成」が7…
-
水俣病の患者団体を怒らせた伊藤信太郎環境大臣の憲法観
今月1日のこと。水俣病の患者らでつくる8団体と伊藤信太郎環境相(71)との懇談で、患者側の発言を環境省職員がたびたび制止。所定の3分を超えただけでマイクを取り上げるなどして、紛糾する事態となった。 …
-
パリ五輪陸上金メダルには賞金5万ドル アマチュアリズムの建前も捨て去り存在意義も完全消滅
オリンピックの歴史的役割もいよいよ終わる、ということか。世界陸連(WA)が10日、今夏のパリ五輪で陸上の金メダリストに賞金5万ドル(約750万円)を贈ると発表した。全48種目の総額は240万ドル(約…
-
異常なインバウンド効果に翻弄される日本…植民地根性丸出しの政治と社会から抜け出すべき
妻と久しぶりに箱根に出かけた。酒と温泉三昧のホテルライフ(わずか2泊3日の)は快適だったが、帰路が最悪。駅行きのバスが、東京の通勤ラッシュより混んでいた。 大半がインバウンドの客だった。中国…
-
弱者をしゃぶる新自由主義が家族の解体を招いた
「母が重い」とか「毒親」とか、「親ガチャにハズれた」とか。今の世の中には親を罵倒する流行語があふれている。 著名な女優やタレントが、自分の親に対するそれこそ「毒」を吐きまくる。醜悪な図が野放図…
-
リベラルなメディアも政党もジェンダー平等論の陥穽に嵌まっている
先週8日は「国際女性デー」だった。関連の話題がメディアにあふれた。記念のラッピング広告に紙面全体を包ませたのは、保守ゴリゴリの産経新聞。 男女の社会的な平等を目指す「ジェンダー平等」は、ある…
-
いつの間にか…米国の代理戦争が、戦時大増税が、日常を侵襲してきた
「43兆円の枠の中で求められる防衛力の強化が本当にできるのか。見直しをタブー視せず、実効的な水準のあり方などを議論すべきでは」 と、榊原定征座長(経団連名誉会長)は語った。さる19日に開かれた…