コロナ禍の弔いニューノーマル
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<15>「密葬」が転じた「家族葬」から「直葬」へ…従来の一般葬はなくなるのか
手元にある毎日新聞(19日付朝刊)の訃報欄に62~96歳の6人が載っている。立派な経歴に続き、葬儀についての記載は「近親者で営んだ」が4人、「親族で営んだ」「家族で営んだ」が各1人。訃報欄に載るほど…
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<14>「女性専用墓」シングルも既婚も購入、生前は“墓友”らと交流を持つ
女性専用墓なるものができている。「え? なんのために?」と思う向きもあろうが、需要があるから存在するのである。 東京都府中市の霊園に20年前から立つのが、ずばり「女性のための共同墓」という名…
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<13>「自然に返る」イメージで注目…“樹木葬“と“海洋散骨”の気になる相場と中身
「自然に返る」イメージから樹木葬と海洋散骨が注目され、ともに膨大な数の業者が蠢いている。 「ビジネスに走り過ぎる業者も少なくないので、玉石混交です。選ぶなら慎重に」と、葬送ジャーナリストの塚本優…
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<12>誕生から20年余…都立霊園利用者の半数に迫る「自動搬送式納骨堂」
首都圏の駅構内や電車の中で、「〇〇駅から徒歩△分」「手ぶらでお墓参りができる」といった広告をよく見かけるようになった。「自動搬送式」の納骨堂だ。 「従来のお墓のイメージとはかけ離れていて、パン…
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<11>「自宅墓」は老人ホームへの持ち込み、樹木葬への改葬もできる
葬式、火葬が終わる。その後、「四十九日」をメドに納骨するのが一般的だ。ところが、「去年から遺骨が動かない」と霊園業者が言う。納骨で親戚が集まると感染リスクが高まる。墓地への移動もためらわれる。コロナ…
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<10>“温泉付き会館”で旅気分! いつでもどこでも「移動葬儀車」が誕生
定員70人の式場で10人の家族葬を行うと、寂しいものになってしまう。6、7年前から家族葬用の小さな会館が盛んに建てられ、既存の会館の式場の多くも小型にリニューアルされてきた。 今回は異彩を放…
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<9>コロナ禍で葬儀はピンポイント出費傾向に「エンバーミング」も増加
コロナ禍で葬儀の規模がより一層小さくなり、遺族の財布のヒモが固くなったのは確かだ。だが一方で、ピンポイント出費は惜しまない傾向も出てきている。 「この2カ月の間にも、『棺はヒノキ製を』『死に装…
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<8>「リモート参列」じわり…訃報も香典もオンラインで完結
「県境をまたぐ移動の自粛」が呼びかけられる中、じわじわと広まってきているのがリモート参列だ。 「去年の4月、お父さまの葬儀に参加できなかったアメリカ在住の方に、葬儀の様子をフェースタイム(iPh…
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<7>首都圏で増える通夜抜き告別式のみの「一日葬」は簡略化ではない
コロナ禍がもたらした「直葬」「骨葬」「小型家族葬」「事前焼香」に続いて、今回は「一日葬」。通夜を省いて告別式だけを行う形式のことだ。 一日葬は、葬儀業界で「ワンデー」と呼ばれ、約10年前から…
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<6>コロナ禍の3密回避で広がる「事前焼香」「2部焼香」所要時間はわずか3分
昨年8月、勤めていた出版社の先輩の訃報が届き、吉田光則さん(65=仮名・神奈川県鎌倉市)は「あれ?」と思った。東京都内の立派な葬儀会館でいわゆる「一般葬」が行われるが、通夜が「午後5時から8時まで、…
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<5>コロナ禍で拍車 家族葬がさらにミニマム化「核家族葬」へ
厚労省の2020年の人口動態統計(概数)によると、死亡者数は137万2648人。高齢化で増加基調が続いていたが11年ぶりに前年の水準を割り込み、8445人減少した。新型コロナウイルス対策によって、他…
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<4>火葬場直行の「直葬」から「骨葬」へ…北海道や東方では一般的
新型コロナウイルス感染で命を落とした故人に会わせる病院が増えたものの、「コロナ死のすべての人が直葬されていると思われます」と都内の葬儀社社員。「直葬」と言えば聞こえはいいが、つまり遺体を病院から安置…
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<3>目張りだらけの棺に入った母との“対面”に大きなショックを受ける
新型コロナウイルスに感染して亡くなった人に、遺族が病院で対面できるか。昨秋ごろまではあり得なかった。しかし、昨年12月に厚労省が「診療の手引き」を改訂し、適切な感染対策をした上であれば、遺族らが病室…
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<2>葬儀人材派遣最大手「コロナ専門チーム」の奮起 都内の死者2割を請け負う
「弊社は新型コロナウイルスで亡くなったご遺体は自社で扱わず、丸投げしました」と、社員3人の葬儀社(東京都豊島区)の社長。コロナ遺体は病院で消毒し、納体袋に密封すると厚労省と経産省によるガイドラインで決…
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<1>コロナ禍で激変 指定感染症追加による「24時間以内」許可でスピード火葬に
新型コロナウイルス感染症によって国内で亡くなった人は、累計で1万5000人を上回る。その人たちは、どのように葬られたか。 「感染予防のため火葬場にも行けなかった。顔を見ることも、骨を拾うことも…