柳家三三 大いに語る
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弟子入り志願者が来るとまず、「よしたほうがいい」と説得します
2013年、47都道府県を47日間で回るツアーは苦労も多かった。 「和歌山では前売りが3枚しか売れてなくて、そのことを知った大阪在住の落語作家、小佐田定雄先生が、『関西の心ある落語ファンは和歌…
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「本当に47都道府県を回る落語会ができないかと…」と無謀なイベントを思いつく
2013年、三三は無謀ともいえるイベントに挑戦した。「三三五五四七~柳家三三Go!Go!四十七都道府県~」という企画である。 「僕の好きなロックバンドの全国ツアーが頭にありまして。全国といって…
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白鳥兄さんから「今のご時世を吹き飛ばす噺を」という宿題を出されて生まれた新作
三遊亭白鳥作「任侠流れの豚次伝」は、全10話の大作である。そのうちの「任侠流山動物園」を「白鳥・三三 両極端の会」で演じ好評を博した。 「その後も白鳥作品を4本やらせてもらいました。2018年…
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小三治師匠から言われた「教えられた通りにやればいいというわけじゃない」という言葉
10月7日は昨年亡くなった三三の師匠、小三治の命日であった。どんな師匠だったのだろうか。 「弟子たちに自分からアプローチすることはなかったですね。自分の姿を見て学べ、という考えでした。僕が前座…
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「伊東四朗さんみたいに齢を重ねられたらと思います」
三三が監修した2007年公開の映画、「しゃべれどもしゃべれども」は、国分太一が若手落語家に扮し、伊東四朗がその師匠、口下手を直すために落語を習う香里奈と野球解説者の松重豊という豪華キャストだった。 …
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立川談春の独演会に出演「『おまえのこと、認めたよ』という意味合いの笑いと拍手でした」
2006年3月、三三は真打ちに昇進。入門13年、5人一緒の昇進であった。 「抜擢でもなく、当時としてはスタンダードな昇進でした。ただこの年は、僕にとって転機となるようなことがいくつか起こりまし…
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二つ目昇進の改名後、女性ファンから「ミミちゃん」の愛称で呼ばれるように
3年の前座修業の後、1996年に二つ目昇進。小多けという前座名を改名することになった。 「前座の頃から(柳亭)市馬兄さんにお世話になっていて、あこがれもあったので、兄さんが二つ目時代に名乗って…
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中学2年生のときに一番好きだった柳家小三治のところへ弟子入り志願も…
三三は1974年、小田原市に生まれた。小学校1年生の時、落語にハマったというから早熟である。 「とにかく勉強が嫌いで、学校に行かないためにはどうすればいいのか考えまして。落語が好きで、小田原か…
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僕は一之輔さんみたいなパンチ力がない どんな噺でも「そこそこ」を心がけて
「今、イチ押しの落語家は?」と聞かれると、こう答える。「三と一」。その心は、柳家三三と春風亭一之輔である。一之輔はすでに登場願った。今回、満を持して三三に語ってもらう。高座姿、調り口、しぐさ、あらゆる…