アントニオ猪木と理想の晩年
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小倉智昭さんのがん死で気になる「2025年問題」
昨年暮れ、小倉智昭さん(享年77)が、膀胱がんの闘病の末に亡くなられたのはショックでした。私と同い年の団塊世代だからです。 今年は、団塊世代がすべて75歳以上になる「2025年問題」がクロー…
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死亡事故の9割は65歳以上…餅は30~40度の“人肌”が最も喉に詰まりやすい
正月のニュースで必ず取り上げられるのが、餅を喉に詰まらせて亡くなる窒息死です。その多くは高齢者で、餅による死亡事故の9割は65歳以上の高齢者といわれますから、私のような年金世代は人ごとではありません…
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銀行、保険、スマホ…個人情報の整理は60代から準備する
認知症の患者数は2020年に600万人を超え、30年には800万人を超えるという試算もあります。年齢が上がるにつれて増えるため、65歳以上の全体で16%の有病率は、80代後半で男性は35%、女性は4…
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介護施設からの一時帰宅を家族に拒否される理由
講演や仕事などで老人施設を訪ねると、入所者の方からよく愚痴を聞かされます。あるとき、心筋梗塞で倒れた76歳の男性と出会いました。救急搬送された大学病院から回復期リハビリ病院を経て、介護施設に入所され…
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肉体的な死と社会的な死を同時に迎える準備
私も喜寿を迎え、79歳で亡くなったアントニオ猪木さんのことを時々、思い出します。猪木さんは厚労省指定の難病である全身性アミロイドーシスを患っていました。だんだんと体の自由が奪われたため、どこかのタイ…
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睡眠で重要なのは、入眠直後の深い眠り
よく眠れなくなった。朝早く目が覚めてしまって……。年を取ると、不眠についての悩みをよく耳にします。もちろんよく眠れるとスッキリしますが、睡眠は長いほどよいのでしょうか。 これまで多くの断眠実…
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独居の高齢者こそ積極的にオンライン飲み会を
アントニオ猪木さん(享年79)は、ある意味でいい死に方をしたと思います。最期まで病と闘う姿を世間に見せ、社会とのつながりのなかで亡くなられたからです。対照的にたった1人でだれにも看取られずに死んでい…
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健康か、要介護状態か…高齢者は1日5000歩が分岐点
膝や腰が痛い、手足がしびれる……。年を取ると誰もが感じる不調だと思います。私もその一人です。脊柱管狭窄症で腰から脚にかけてのしびれがあり、少し歩くと休まないといけません。歩いては休み、休んでは歩く。…
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高齢者も適度に脚トレを 脊柱管狭窄症の筆者は1日4000歩とスクワットが日課
アントニオ猪木さん(享年79)は車椅子生活になってから急速に衰えました。難病を患ってしまったせいもありますが、人間、歩かなくなると心身ともに衰弱します。 レオナルド・ダビンチは、「人間の足は…
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「老けたなぁ」と思うと死亡や病気のリスクが上昇する
年を取ったなぁ──。そう思うようになったときから、本当に心も体も老けてきて、老化が加速する。そんな調査研究があります。この研究結果が示しているのは、実際の年齢(実年齢)と自分自身が感じている年齢(主…
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難病で苦しんだ猪木さんの最期に触れ…患者の最期の時間を大切にする医療の必要性を痛感
アントニオ猪木さんは晩年に「全身性アミロイドーシス」という厚労省指定の難病、いわゆる不治の病を患い、79歳で亡くなりました。全身にすさまじい痛みと機能障害をもたらすので、本当によく闘ったと思います。…
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看取りを希望するなら、晩年の救急搬送は拒否
日本は、1年に160万人あまりが亡くなる多死社会です。苦しまない最期を希望する人は、心筋梗塞などでコロッと逝く「ピンピンコロリ」を理想とします。先日、自宅のベッドで息を引き取った俳優の西田敏行さん(…
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延命治療で死ぬに死ねず…元気なうちに人生会議を
最近、「人生会議」について聞かれることが多くなりました。この言葉は、英語のアドバンス・ケア・プランニングの愛称で、大切にしていることや医療の希望について自分で考えたことを、家族をはじめ信頼する人と話…
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自分で選択して孤独死を迎える時代が目前に
たった一人でだれにも看取られずに死んでいく。そんな死に方は、だれもが嫌でしょう。死後何日も経過してから発見される「孤独死」が社会問題になる中、亡くなった場所が自宅なら在宅死としてカウントされます。在…
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70代以上はがん検診はやめるべし
医療制度上、75歳から「後期高齢者」となりますが、平均寿命は男性が約81歳、女性が約87歳(2023年簡易生命表)ですから、余生はほとんどありません。2年前に亡くなったアントニオ猪木さんは享年79で…
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がんで死ぬ幸せを享受するには?
医療技術の進歩でがんも治る時代になり、がんは“闘う病”に位置づけられ、いまや“共に生きる病”となっています。「がんで死ぬのは幸せ」といわれるほどです。私が医者になったころ、がんは“不治の病”でしたか…
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私が前立腺がんの手術を受けない理由
私は現在、3つの疾患を抱えています。狭心症と前立腺がん、糖尿病です。このうち前立腺がんはほぼ治療をしていません。手術など論外です。講演会などでその話をすると、首をかしげる人がいますが、特別なことでは…
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糖尿病発症から19年…2度の低血糖で学んだ「薬の恐怖」
2型糖尿病の原因は、「遺伝的要素」と「生活習慣の悪さ」で、暴飲暴食や運動不足などが続くと、遺伝的要素のスイッチが押されて発症します。血糖値が上がりやすいという遺伝的体質がベースにあるのです。 …
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悪徳病院の見分け方 念のためCT&MRIは要注意
前回、信頼できる医者選びについて紹介しました。今回はまったく逆で“悪徳病院”の見分け方についてお話しします。 一般の方が病院をチェックするとき、多くは医者のキャリアを見ると思います。どの大学…
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かかりつけ医は、すぐに紹介状を書いてくれる人が一番
親身になってくれるかかりつけ医を探す際、避けるべき医者の特徴については8月15日付の当欄で書きました。今回は探し方についてもう少し掘り下げてみます。 私はこれまで「間違いだらけの医者選び」と…