気鋭の医師 注目の医療
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がんゲノム医療 保険適用された遺伝子パネル検査が本格始動
がん患者の遺伝子変異を調べ、その情報を基に患者に合った効果的な治療薬を探す「がんゲノム医療」。今年6月から、多数のがん関連遺伝子を一度に調べる「がん遺伝子パネル検査(以下、パネル検査)」が保険適用に…
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がんゲノム医療は日本人のデータベース構築が急務だ
遺伝子検査を実施して、その情報を基にがんの診断や治療を行うことを「がんゲノム医療」という。国内では2017年の「第3期がん対策推進基本計画」にゲノム医療推進の方針が盛り込まれ、国レベルでの体制づくり…
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風疹で危ないのは予防接種を受けていない30~50代の男性
“風疹”が猛威をふるっている。今年の感染者報告数は10月10日時点で1103人と、昨年の12倍のペース。2008年の全数届け出開始以降では2013年(1万4344人)、2012年(2386人)に次いで…
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かつては半年待ち 「東大式人間ドック」はリピート率8割超
東大病院の「人間ドック」を提供する検診部が今年4月に「予防医学センター」と改組された。それに伴い9月にセンターの場所を移転。入院棟Bの最上階(15階)のワンフロア(1500平方メートル)を使い、上野…
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主治医の説明が理解しづらいなら“病理外来”という選択肢も
がんの診療の場合、「病理診断」によって確定診断がなされ、それに基づいて治療方針も決定される。病理診断とは、患者から採取した細胞や組織を顕微鏡で見て診断することで、実際に行うのは普段は患者と接すること…
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歯ぐきに隠れた歯石を除去する3つの手術法で歯周病を再生
歯を失う最大原因の「歯周病」。歯周病菌が炎症を引き起こす感染症で、軽症を含めると国内の成人の7~8割が罹患しているといわれる。進行すると歯と歯肉の間の溝(歯周ポケット)が深くなり、歯を支える歯槽骨な…
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一流科学雑誌も注目 リハビリ効果アップする初の化合物
今年4月、米科学誌「サイエンス」に「脳卒中後のリハビリ効果を高める新薬につながる化合物を突き止めた」という論文が発表された。 研究を行ったのは、横浜市立大と製薬企業の富山化学工業のチーム。動…
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オルソケラトロジー 睡眠中の装着で裸眼視力が1.0以上に
寝ている間に特殊なコンタクトレンズを装着し、日中はレンズを外して裸眼で過ごせる近視矯正法「オルソケラトロジー(以下、オルソ)」。日本では2009年に認可され原則20歳以上に制限されていたが、昨年12…
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再発率が低く傷も残らない子宮動脈塞栓術で子宮筋腫を治す
同院は、循環器内科、内科、子宮筋腫と下肢静脈瘤の治療を専門とする施設(府中恵仁会病院の関連施設)。特に、子宮筋腫に対する「子宮動脈塞栓術(UAE)」という治療法に定評がある。 子宮筋腫は子宮…
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骨格筋の新医学を切り開く 世界で初めて検出法を確立
なぜ「運動が健康に良い」のか。その理由は一般では、運動が過剰な内臓脂肪を燃焼させ肥満を解消し、生活習慣病を防ぐためと理解されている。しかし、近年の大規模な疫学研究では、がんの抑制、アルツハイマー病の…
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肺移植手術は末期呼吸不全から生還可能な唯一の治療法
臓器移植の中でも、最も難易度が高いとされる「肺移植」。移植治療は呼吸器外科をはじめ約30もの診療科・部門が関わる。チーム医療で行われるので、国内で実施できる認定施設は9大学病院しかない。同院は、その…
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10分で1リットル処理 「難治性腹水」世界初の効果的治療法
がんや肝臓病などで、おなか(腹腔)に大量の体液がたまってしまう「腹水」。おなかがパンパンに膨れ臓器が圧迫されることで、強い膨満感や息苦しさ、食欲低下、便秘、尿量低下などに苦しめられる。特にがん性腹水…
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0期でも正解率98% 血液1滴でがん13種類が早期発見できる
国立がん研究センターで「次世代がん診断システム」の臨床研究が進められている。たった1滴の血液で13種類のがんが早期発見できるという画期的なものだ。免疫チェックポイント阻害薬の効果予測も可能という。 …
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ノーベル賞学者の愛弟子はオートファジー論文引用世界1位
東京工業大の大隅良典栄誉教授が、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞して俄然、注目されている「オートファジー(自食作用)」。日本が世界をリードする研究分野だ。20年以上にわたり研究を続けてきた…
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ウイルスサイズの医療ロボットが認知症やがんを治療する
ミクロンサイズに縮小された人間が、患者の体内で難病治療を試みる――。 約50年前の米国SF映画「ミクロの決死圏」で描かれた世界が現実になろうとしている。「ナノ医療イノベーションセンター」で、…
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ミクロの世界を動画で 進化する「生体イメージング」技術
生きたまま人の体の中を見る「生体イメージング」の代表的な技法には、放射線を使ったレントゲンやCTなどがある。しかし、見られる体内の組織や生体での変化は限られる。それを新しい生体イメージング技術を用い…
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26年ぶりの報告 「ギラン・バレー症候群」日本発の新治療法
先月20日、国際医学雑誌「ランセット・ニューロロジー」に、日本発の「ギラン・バレー症候群」に対する新規治療の臨床試験(医師主導治験)の結果が発表された。行われたのは国内の大学病院を中心とした13施設…
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【骨盤臓器脱手術】SEXトラブルや合併症なく若い女性にお勧め
女性特有の病気のひとつに「骨盤臓器脱(POP)」がある。骨盤内に収まっている膀胱や子宮、直腸などの臓器が腟壁を押し出して腟の入り口から出てきてしまい、痛みや圧迫感、排尿・排便障害などの症状が表れる。…
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3割が歩行劇的改善 神経難病「HAM」世界初の治療薬誕生へ
国内患者約3600人の希少疾患で、「HTLV―1関連脊髄症(HAM)」と呼ばれる難病がある。原因は「ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型(HTLV―1)」の感染で、発症すると歩行困難、排尿・排便障害、足のし…
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【高齢者てんかん】発作撮影と脳波測定で治療方針を細かく
突然、発作を起こす「てんかん」は大脳の慢性疾患。一般的に「子供のときに発症する病気」「ケイレンなどの激しい発作を起こす」というイメージが強い。しかし、主に65歳以降に初めて発症する「高齢者てんかん」…