認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う
-
飲酒量と脳委縮には相関関係が…飲むほどに認知症リスクは増す
日常的にお酒を飲む人に「健康面で気になることは?」と聞くと、大抵の場合、「肝臓」という答えが返ってくるのではないでしょうか。健康診断の前にはお酒の量を減らし、GOT、GPT、γ-GTPといった肝機能…
-
物忘れや無気力の症状は「甲状腺機能低下症」のせいかもしれない
甲状腺は、のどぼとけの下にあるチョウが羽を広げたような臓器。ここでは甲状腺ホルモンというホルモンが作られており、血液によって脳、心臓、肝臓、腎臓などさまざまな臓器に運ばれていきます。 この甲…
-
認知症だと思っていたら別の病気だった…医師の大半が経験
今回も「治る認知症」を紹介しましょう。慢性硬膜下血腫です。 脳は非常に柔らかい組織で、破壊されると再生しないため、頭蓋骨や髄膜で守られています。外側から順に、頭蓋骨、髄膜。この髄膜は3つの層…
-
治る認知症「正常圧水頭症」は3つの症状がみられたら要注意
認知症の中には、治療によって治せるものもあります。そのひとつが、「正常圧水頭症」です。 脳脊髄液が脊髄から血管内へうまく流れず、頭蓋内にたまり、脳室が拡大する病気です。10年前にお母さん(A…
-
年末年始の帰省時に老親と一緒にやっておきたい「4つの認知機能低下対策」
年末年始に帰省し、久しぶりに親御さんと会うという方も多いでしょう。親御さん、ひいてはご自身の認知機能低下対策のために、一緒にやると良いお勧めの方法を紹介したいと思います。 ■昔のアルバムを一緒…
-
「オンライン健脳カフェ」は好きな時にどこにいても参加できる
昨年4月から、東京・四谷で開いているのが「アルツクリニック 健脳カフェ」です。 認知症になった人への支援はいろいろとあるのですが、認知症になる前や、認知症への不安が出始めた人への支援は、まだ…
-
アルツハイマー病の薬「レカネマブ」は夢の新薬と言えるか?
11月29日付の米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に、アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」に関する論文が掲載されました。レカネマブは、製薬会社エーザイと米バイオジェンが開発…
-
脳ドックで無症候性脳梗塞が発覚 これを機に禁煙外来へ
認知症で最も多いアルツハイマー型認知症は、生活を健康的に改善することで、発症リスクを下げられます。また早期発見、早期対処で認知機能の低下スピードを緩やかにできます。ただ、現在の医療では完全に予防する…
-
認知症で「脳」が影響を受ける部分はほんの一部…95%は正常
認知症になっても、ご家族も含めて、人生は終わりじゃありません。この連載でも繰り返し述べていることですが、とても大切なことなので、何度でも言います。「認知症で何もかもわからなくなるなんて、不幸だ。人生…
-
「疲れたから」と部屋にこもりがちの老親に笑顔が戻った
脳の健康を考える時、「意・情・知」が大切だと、前回述べました。「意」は意欲、「情」は感情、「知」は知能になります。人間の精神活動の基本として、土台が「意」になり、その上に「情」、一番上に「知」が乗っ…
-
一度で三度楽しめる「旅行」は脳の健康維持にも効果的
お得に旅行ができる全国旅行支援割。これを利用して、旅行に出かけた人、出かける予定の人も多いのではないでしょうか。先着順のために売り切れになっていたけれど、再度受け付けを開始したところもあると聞きます…
-
酒を飲む人、少し飲む人、飲まない人…認知症になりにくいのは?
コロナで静かになっていた飲食店街も、最近賑やかさを取り戻していますね。今年こそは忘年会を、と思っている人もいるのではないでしょうか。そんな気持ちに水を差すわけではないですが、アルコールと認知症につい…
-
若年性アルツハイマー病は「すぐに何もかもできなくなる病気」ではない
認知症の中で最も多いアルツハイマー病は、若くても発症する場合があります。64歳以下で発症したアルツハイマー病を「若年性アルツハイマー病」と言います。 私が順天堂大学医学部付属順天堂医院で本邦…
-
睡眠不足はアルツハイマー病の原因物質を脳に蓄積させる
質の悪い睡眠は、認知症のリスクを上げることが研究で明らかになっています。 経済協力開発機構(OECD)の2021年版調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分と、加盟国30カ国のうち最…
-
老親の「動こう」「楽しもう」という気持ちを尊重しサポートしよう
「祖母をディズニーランドに連れて行ってあげればよかった」 58歳の女性は、今でも悔いていると話します。 「祖母」は、30年ほど前に亡くなりました。93歳だったそうです。 祖父は早…
-
孫と中国を旅したいと一念発起 70代初めから中国語を勉強し始めた
長くエースとして活躍したある元プロ野球選手は60代以降も毎日、腕立て伏せ500回、腹筋と背筋を1000回などのトレーニングを続けてきたそうです。それもあってか、引退後、30年が過ぎて70歳になってか…
-
「生涯健脳相談士」「生涯健脳指導士」は認知症予防のサポーター
いまは、認知症予防に努める時代。予防には、発症させない1次予防、発症を遅らせる2次予防、発症しても進行を遅らせる3次予防があります。 現段階では1次予防につながる薬がまだ登場していないので、…
-
その物忘れは正常な老化現象? 軽度認知障害が疑われるのは…
米アルツハイマー協会が毎年報告している「Alzheimer'sDiseaseFactsandFigures」2022年版では、米国の推定12~18%が軽度認知障害(MCI)を持っているとの報告でした…
-
「話す」「耳を傾ける」が脳の活性化につながる 思い出話を大いにしよう
「また、思い出話ばかりして……」 久しぶりに実家の親と会ったら、思い出話ばかりされすぎて、うんざりしたり、イラッとしたりしてしまった。そんなエピソードを聞くことがあります。 でもみなさ…
-
サプリははっきりしたエビデンスが見つかっているものは少ない
認知症対策や記憶力改善のために、サプリメントを活用している人もいるのではないでしょうか? テレビやネットを見ていても、認知症関連のサプリの紹介が実に多い。漢方の生薬を使ったもの、イチョウ葉…