健康指標の意味を知る
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【大腸がん検診】発見は1万人に6~10人…陰性でも安心ではない
大腸がんは、罹患率で男女とも2位ですが、総合では第1位(2019年)、日本人に最も多いがんです。 大腸がん検診は、簡単で安いということもあって、職場健診に加えている会社も多くあります。それが…
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【子宮がん検診】発見は1万人当たり2人…自覚症状が乏しく発見が遅れやすい
子宮がんは、子宮の入り口付近にできる「子宮頚がん(頚がん)」と、子宮本体にできる「子宮体がん(体がん)」に分けられます。 体がん患者は20代から徐々に増え始め、50~60代がピークです。一方…
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【乳がん検診】受診者1万人でがん発見は30人 40歳以上は2年に1回推奨
乳がん検診の対象者は40歳以上、2年に1回の受診が推奨されています。項目は医師による問診と、乳房X線検査(マンモグラフィー)です。乳房を板で挟んで、薄くのばした状態で撮影します。人によってはかなり痛…
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【肺がん検診】発見は1万人に3人…低線量肺がんCT検査の希望者が増えている
肺がん検診の対象者は50歳以上、毎年1回受けることが推奨されています。内容は胸部レントゲン撮影なので、職場健診を受けている人は、別途受診する必要はありません。 ただし、受診前に問診票を渡され…
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【胃がん検診】内視鏡検査の胃がん発見率はバリウム検査の2.5倍
対策型の胃がん検診は50歳以上を対象に、原則として2年に1度のタイミングで受けることが推奨されています。 胃がん検診といえば、以前はバリウム検査が定番でした。いまはバリウムと内視鏡のどちらか…
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【健診と検診の違い】特定の病気の早期発見が目的なのは…
一般的な健診項目については、前回の聴力検査でほぼ終了しました。そこで今回から「がん検診」について見ていきたいと思います。しかしその前に「健診」と「検診」の違いについて、ざっと説明しておきます。 …
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【聴力検査】「ヘッドホン難聴」を甘く見てはいけない…若者に増加中
聴力検査を知らない人はいないでしょう。防音が施された個室に入ってヘッドホンを装着し、それぞれ左右から音が聞こえたらボタンを押すという、例の簡単な検査です。 出てくる音は、低音域(1000ヘル…
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【眼底検査】失明につながる目の病気の発見に欠かせない
失明するような病気が心配な人には「眼底検査」があります。目の奥の「網膜」と呼ばれる部分を撮影して、目の病気をスクリーニングする検査です。 職場健診や特定健診の必須項目ではありませんが、ある程…
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【視力検査】健診では一部しか受けられない…重大な眼病の発見には不向き
視力検査なんて今さら、という声が聞こえてきそうですが、健診でわれわれが受けているのは、視力検査の一部に過ぎません。 健診で行うのは「裸眼または矯正」「遠方」「片眼」検査です。メガネやコンタク…
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【呼吸器検査】3つの測定項目…喘息や気管支炎は「努力肺活量」が低く出る
呼吸器検査は「スパイロメーター」と呼ばれる装置を使って行います。鼻をクリップで留め、プラスチックのマウスピースをくわえて、検査技師の「吸って!」「吐いて!」という掛け声にしたがって、息を吸ったり吐い…
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【心電図検査】計測時間が短く不整脈が見つけづらい
心臓の異常を調べる検査で、主に「不整脈」と「虚血性心疾患(狭心症など)」のスクリーニングに用いられています。 心臓には洞結節と呼ばれる部位があり、そこから電流が発生して、統率のとれた拍動を繰…
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【胸部レントゲン写真】肺がん検診での発見率は0.05%程度
健診の「胸部レントゲン写真」は、もともと結核の早期発見を目指して、戦後に始まったものです。しかし、1960年代には、患者が急速に減少してきたこともあり、現在は、主に肺がんの早期発見を目的として行われ…
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【HBV/HCV抗原】ワクチンの集団接種による感染に注意…タトゥーで感染も
「B型肝炎ウイルス(HBV)」と「C型肝炎ウイルス(HCV)」の感染の有無を検査します。職場健診に入っていない会社が多いと思いますが、希望すれば追加できるはずです。 HBVは、主に母子感染によ…
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【総ビリルビン】ヘモグロビンの老廃物 基準値超えたら超音波検査を
健診結果の中に、「総ビリルビン(T-BIL)」が入っているという人も少なくありません。しかしどんな数値か、知っている人は少数派。いわば健診の“謎項目”のひとつです。 ビリルビンは、赤血球のヘ…
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【AST・ALT】100を超えると慢性肝炎や脂肪肝の可能性がある
健診での肝機能検査の代表は「AST」「ALT」「γ-GTP」の3項目です。今回はASTとALTについて解説します。 ASTは以前はGOT、ALTはGPTと呼ばれていましたが、国際的な名称変更…
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【クレアチニン】供給は筋肉量、排泄は腎機能で決まる
健診で義務付けられている腎臓関係の項目は、検尿による「尿糖」と「尿タンパク」の2項目だけ。しかし多くの職場が「クレアチニン」を加えています。糸球体腎炎を含む慢性腎臓病(CKD)のスクリーニングになる…
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【尿潜血】陽性で考えられる病気…尿タンパクもあれば腎炎かも
検尿の項目に「尿潜血」が入っている職場もあります。尿に、肉眼では確認できない微量の血液が混じっている状態です。目で見て赤くなっていれば、「血尿」と呼ばれます。溶けている血液量の違いだけですが、真っ赤…
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【検尿】健診の定番だが何を見ているのか…2項目の危険域とは
前回、前々回は尿酸の話をしました。その連想で、今回は「尿検査(検尿)」について、少し見てみましょう。といっても、尿で尿酸を測るわけではありません。検尿で見ているのは、尿糖と尿タンパクの2項目です。職…
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【尿酸値】が高いのはデメリットだけではない 認知症リスクが低下する
尿酸値が上がると、痛風だけでなく、尿路結石のリスクも上がります。痛風患者の数%から10%以上が尿路結石を合併するそうです。尿路結石の痛みは、あらゆる病気の中で最強クラス、しかも何度も繰り返していると…
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【尿酸値】血液が酸性に傾くと血中濃度が上がる…ビールだけではない
中高年サラリーマンにとって、もっとも気になる数値のひとつが「尿酸値」でしょう。尿酸はDNA中のプリン塩基(DNAの主成分のひとつでプリン体とも呼ばれる)の代謝産物で、血中に溶け込み、腎臓から尿と一緒…