【尿酸値】血液が酸性に傾くと血中濃度が上がる…ビールだけではない
中高年サラリーマンにとって、もっとも気になる数値のひとつが「尿酸値」でしょう。尿酸はDNA中のプリン塩基(DNAの主成分のひとつでプリン体とも呼ばれる)の代謝産物で、血中に溶け込み、腎臓から尿と一緒に排泄されます。しかし供給量が排泄量を上回ると、次第に血中濃度が上がってきます。
尿酸の主な供給源のひとつは、プリン体を多く含む食品であることが知られています。ご存じのとおり、その多くが魚介類や肉など「おいしいもの」ばかり。しかもビールなどにもたっぷり含まれているため、焼き鳥とビールなどはかなり“危険”な組み合わせです。
排泄量は血液のpH(酸性・アルカリ性)によって大きく左右されます。正常な血液はpH7.4前後と、ごく弱いアルカリ性に保たれていますが、ほんの少しpHが下がる(酸性側に振れる)だけで、尿酸が血液に溶けにくくなるため、腎臓からの排泄量が減ってしまいます。ストレスやダイエットで血液のペーハーバランスが崩れることもあるので、注意が必要です。
ほかにもサウナやスポーツで大量の汗をかくと、水分が減った分だけ血液が濃縮されて、一時的に尿酸値が上がります。余分な尿酸は、血液中のカルシウムと結合して尿酸カルシウムとなり、結晶を作ります。結晶は比重の関係から、足の先端(とくに親指の付け根)やかかと、膝などの関節に沈着していきます。ある程度たまってくると、白血球が外敵と見なして攻撃を開始し、炎症が生じて激痛を引き起こす(痛風発作)というわけです。