「寿命100歳以上の世界」ソニア・アリソン著、土屋晶子訳

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■70歳の新米パパとママ!?超長寿化で社会はどう変わる

 人間の寿命はまだまだ延びる可能性を秘めており、150歳ぐらいまでは健康に生きられる日がそこまで近づいているとしたら……。

 ワシントン・ポストでベストセラーとなったソニア・アリソン著、土屋晶子訳「寿命100歳以上の世界」(阪急コミュニケーションズ 2100円)では、科学的根拠をもとに、超長寿化が間近である根拠を紹介。そこから、人間が現在の2倍近い寿命を生きられるようになったとき、個人の生活や社会構造がどのように変わるかを分析している。

 アメリカのアーカンソー大学では、マウスを使ってテロメラーゼと呼ばれる酵素の産生遺伝子を活性化し、いくつかのがん抑制遺伝子を加える実験を行った。するとこのマウスは、健康なままで1.5倍ほど寿命を延ばしたという。

 また、ボストン大学を中心に行われているのが、100歳を越えても健康な生活を送る“スーパー高齢者”の研究だ。彼らは心疾患や糖尿病、高血圧などを避ける遺伝子を持っていると考えられており、その遺伝子コードの解析ができれば、遺伝子療法によって誰もがスーパー高齢者になれるというわけだ。

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