「寿命100歳以上の世界」ソニア・アリソン著、土屋晶子訳

公開日: 更新日:

■70歳の新米パパとママ!?超長寿化で社会はどう変わる

 人間の寿命はまだまだ延びる可能性を秘めており、150歳ぐらいまでは健康に生きられる日がそこまで近づいているとしたら……。

 ワシントン・ポストでベストセラーとなったソニア・アリソン著、土屋晶子訳「寿命100歳以上の世界」(阪急コミュニケーションズ 2100円)では、科学的根拠をもとに、超長寿化が間近である根拠を紹介。そこから、人間が現在の2倍近い寿命を生きられるようになったとき、個人の生活や社会構造がどのように変わるかを分析している。

 アメリカのアーカンソー大学では、マウスを使ってテロメラーゼと呼ばれる酵素の産生遺伝子を活性化し、いくつかのがん抑制遺伝子を加える実験を行った。するとこのマウスは、健康なままで1.5倍ほど寿命を延ばしたという。

 また、ボストン大学を中心に行われているのが、100歳を越えても健康な生活を送る“スーパー高齢者”の研究だ。彼らは心疾患や糖尿病、高血圧などを避ける遺伝子を持っていると考えられており、その遺伝子コードの解析ができれば、遺伝子療法によって誰もがスーパー高齢者になれるというわけだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」