「スティール・キス」ジェフリー・ディーヴァー著、池田真紀子訳

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 ライムのパートナー、ニューヨーク市警刑事のアメリア・サックスは、〈未詳40号〉と名づけた殺人犯を確保するべくショッピングセンターへ急行する。特徴的な体の40号はすぐに見つかり、いざ確保というとき、エスカレーターの乗降板が突然開き乗っていた男が穴に落ちてしまう。アメリアは救出に向かうが、甲斐なく男は息を引き取り、40号も見失う。本来なら、ライムに遺留品から40号の手がかりをカクんでもらうところだが、ある事件をきっかけにライムは市警のコンサルタントからの引退を宣言していた。くしくもライムは、エスカレーター事故の踏査依頼を引き受け、事故と40号につながりがあることが判明。事件は意外な方向へ展開し、アメリアとライムは、協力して犯人を追い詰めていく――。

 ディーヴァーお得意の畳み掛けるようなどんでん返しは今回も健在。新メンバーも登場、さらに物語の厚みを増している。

 お馴染み、四肢麻痺の天才科学捜査官〈リンカーン・ライム〉シリーズ第12弾の最新作。

(文藝春秋 2500円+税)

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