「地球外生命」小林憲正著

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 われわれ地球の生命がどのようにして誕生したのか。正確に答えることは今では不可能だと考えられている。生命が誕生した頃にあった物質や生まれたばかりの生命の痕跡が、地球上には残っていないからだ。

 しかし、もし宇宙で生命の誕生が数多く起きていたとするなら、中には今まさに生命が誕生しようとしている惑星もあるかもしれない。生命の誕生や進化のさまざまな段階にある天体を調べることで、地球生命の誕生を含む、さまざまな生命の起源についての議論が可能になる。

 本書は、木星の衛星エウロパなどの太陽系ウオーターワールド、さらには太陽系外への惑星探査の現状を伝えながら、地球外生命を真面目に考える学問分野「アストロバイオロジー」の視線で生命の起源と地球外生命の可能性に迫る。

(中央公論新社 990円)

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