「古代エジプト動物誌」酒井傳六著

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「古代エジプト動物誌」酒井傳六著

 古代エジプト文明で大きな役割を果たしていた動物たちにスポットを当て、さまざまな視点から論じた歴史テキスト。

 トップバッターは猫。古代エジプト人が野生猫を飼いならして家猫とした時期には諸説あるが、著者は前1600年ごろの中王国時代説をとる。第12王朝の下エジプトで農業が飛躍的に発展。畑を荒らし収穫物を食い、住居を壊すネズミに頭を悩ませた古代エジプト人は、猫がネズミの天敵であることに気づき、野生猫を手なずけるようになったという。一方で闇夜を恐れていた当時の人々は、闇でも目が光る猫を神格化したそうだ。

 以降、さまざまな種類が飼われていた犬や崇拝の対象だったヘビをはじめ、ライオンや黄金虫、ワニ、ハゲワシなど。動物との関係から当時の社会や宗教観まで浮き彫りにする。

(講談社 1441円)

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