映画「清須会議」に評論家「大河より見応え」と論じる理由
三谷映画の神髄ともいえる、舞台劇を見ているかのような演出は健在。戦国の有名武将たちが次々と出てきては、「やっべえ」「なんだかなあ」といった現代語をしゃべったりする。
「おバカ仕立てでエンターテインメント性も強いが、繰り広げられる笑いには歴史ファンの琴線を揺さぶる仕掛けが満載。お市(鈴木京香)は眉を剃り、お歯黒を塗った強烈なビジュアルで、愚直な柴田勝家(役所広司)や、お気楽の中にシタタカさや凄みを見せる羽柴秀吉(大泉洋)といったキャラクターの描写はお見事。時代考証の甘さが目立つNHKの大河ドラマよりも的確だったりする。武将とそれを演じる役者の個性を知り尽くした監督のなせる業でしょう」(前出の前田氏)
歯がゆい思いで日曜夜を過ごすぐらいなら、劇場に行くべし。