視聴対象を特化 「テレ東音楽祭(2)」に見た歌番組の可能性
そのほか、特筆すべきはジャニーズとAKB48グループの大量出演で、噂の手越と柏木が一緒に出るのはOKなの? とひやひやしていたらAKBは事前収録だった。
いまやテレ東の屋台骨(?)アニメ「妖怪ウォッチ」のジバニャンが登場し、「これから起こるミスは全部、『妖怪のせい』で、生放送に慣れていないスタッフのせいじゃニャいのよ~」と宣言。妖怪のせいかなと思ったことがあればツイートしてと募集をかけたところ、「テロップの字が大きすぎる」「カメラマンが映り込んでいた」「乃木坂46がずっと乃木坂48になっていた」などと視聴者から指摘を受け、謝る場面も。
生放送のアクシデントをまるごと妖怪のせいにするノリがいかにもテレ東。来秋完成予定の新社屋の工事現場から関ジャニ∞が歌い、「社長」と書いたTシャツを着た社長も登場。局を挙げてのお祭り騒ぎはなかなか楽しめた。
今回、切り捨てたほうの老人向けには、25日に「懐かしの昭和メロディ“戦後70年流行歌”」を放送、ちゃんとバランスも取っている。老若男女だ、ファミリー向けだなどとうたっても結局は双方に不満が残るもの。若者向け、老人向けに特化した今回のテレ東の試み、いいかも。
(コラムニスト・桧山珠美)