木9枠も終了…専門家が分析する「ドラマのTBS」衰退理由
「ドラマのTBS」が崩壊寸前――。今春の改編で長寿人気番組「水戸黄門」を生み出した月曜20時台のドラマ枠が消滅したのに続き、10月期からは木曜21時のドラマ枠までもがバラエティー番組に“宗旨変え”するという。この秋からプライム帯(19~23時)に放送するTBSの連ドラは、のべ2減の3作品。日本テレビ、フジテレビより“品数”が少なくなる。
消滅の決め手は、直近3作品の低視聴率にほかならない。今クールの大島優子(26)主演「ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます」、その前の田中麗奈(35)主演「美しき罠~残花繚乱~」ともに平均視聴率が6%台と、及第点とされる2ケタには遠く及ばず。平均視聴率が3.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と民放連続ドラマで今世紀最低記録を更新してしまった川口春奈(20)主演の「夫のカノジョ」(13年10月期)以降、お客が戻ってきていないのである。
“木9”は71年10月以降、良質な作品を量産してきた。上智大教授(メディア論)の碓井広義氏が「ドラマのTBSを支えた伝統的な枠のひとつ」と話すように、代表格は「3年B組金八先生」「渡る世間は鬼ばかり」「HOTEL」など。いずれも長年にわたってお茶の間の笑いと涙を誘い、学園もの、家族ものの金字塔を打ち立ててきた枠にもかかわらず、放棄するとは一体、TBSはどうしたのか。